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年の終わり

こんにちは。広報チームの岡野です。

ここのところ、家族と自身の体調不良に振り回されて、とうとう、この1年間の不摂生のツケが来たのか…?なんて思ってしまった筆者ですが、なんとか家族全員が快復し、一安心しているところです。

 

12月は年の最後の月ということで、1年の締めくくりの行事って、割とありますよね。

今回は、そんな12月の行事の中で、実は結構歴史が古いものについての話を3つ、ご紹介したいと思います。

 

 

その1 大掃除

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家でも会社でも、1年の締めくくりと言えば大掃除ですよね。

不要な物を捨てたり、片付けたりして、スッキリした状態で新年を迎えると気持ちが良いものです。

こと、筆者宅では、片付けたものを子どもたちが必要だからと片っ端から出してしまい、どこから手を着けたら良いものやら、途方に暮れてしまっていますが…ここは気合いです。お母ちゃんは負けませんよ~っ。

 

この『大掃除』ですが、いつからあると思いますか?

歴史は意外と古く、平安時代には既に存在していたんだそうです。

というのも、この『大掃除』、神様が関係している行事なんですね。

どういうことかと言うと、『大掃除』は自分たちのために、物を片付けてホコリを追い出す…というよりも、年の始めに大切なお客様である歳神様をお迎えするため、1年の間に溜まった「穢れ」を払うことが目的なんです。

自分たちのため…というと、ちょっと手抜きしてもいいかぁなんて思ってしまうところですが、お客様をお招きする…しかも相手は歳神様だ…となると、手抜きは畏れ多いですよね。

 

さらには、この『大掃除』という行事にはルールがあります。

地域によって若干時期が違うんだそうですが、基本は「12月13日から始めて、大晦日までに終わらせる」という決まりなんです。

しかし例外の日があって、12月29日は掃除をしてはいけないことになっています。

9という数字が、苦に繋がるということで避けるべき日になるんですね。

 

また、今はホウキを使う家が減っていますから、掃除機をかけることがこれにあたるのかな?なんて、筆者は勝手に考えていたりしますが…年の最後の掃き掃除のことを「掃き納め」なんて言ったりします。

わざわざ「掃き納め」なんて言い方をするのには訳があります。

なぜなら、めでたく?大掃除を終えて新年を迎えたら、元旦から3日間の三が日の期間は掃き掃除がNGになるんですね。

そうしないと、せっかく招いた歳神様を掃き出してしまうと言われています。

 

他にも、三が日にNGとされている項目は色々あったりしますので、本格的に歳神様をお迎えしたい方はチェックしてみるのもいいと思いますよ。

 

 

その2 忘年会

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1年最後の飲み会といえば、そう、『忘年会』です。

職場の仲間と、親しい友人たちと…と、何回も違う集まりにお呼ばれ…なんてこともあるかと思いますが、この『忘年会』という会には由来があるという話はご存知ですか?

 

「え?忘年会って、なんだかんだ、集まってお酒を飲む口実じゃないの?」と思ってしまった筆者は完全に飲兵衛ですねぇ…。

 

では、話を戻して…『忘年会』の起源はと言いますと、なんと鎌倉時代まで遡ります。

その頃、「連歌」という、複数人で作る詩の一種が流行ったんですね。

「連歌」は、和歌の形式である、上の句と下の句を別々の人が読むという短いものから始まり、上の句+下の句+上の句+下の句+上の句+…といった形で、どんどん繋げて百句、千句、万句で1つの作品とするなんていう、物凄い長いものまで作られていたりします。

 

で、どうしてその「連歌」が『忘年会』と関係するかというと、鎌倉時代に武士たちが、その結束を高める目的で、大晦日に連歌を作る会を開いていたんですね。

その名も『年忘れ』。これこそが『忘年会』の由来だと言われているんです。

 

でもこの『年忘れ』、残念ながら筆者の期待するような宴会ではなかったと言われています。

なんでも、武士たちにとって連歌作りというのは、戦の時の験担ぎにも使われるくらいのものだったんだそうで、ある意味儀式のようなものだったんですね。

そんなわけで、宴会ムードになるのは連歌作りの儀式が終わって、新年に入ってからだったそうです。

 

じゃあ、いつから、この『年忘れ』が宴会化するのか…というと、江戸時代なんですね。

江戸庶民、イベントが大好きなんです。

そのため、貴族や武士の年中行事を真似して娯楽化していっちゃうんですね。

その結果…『年忘れ』が、いつの間にやら飲み会になってしまったというわけです。

 

しかし、この時点ではまだ会の名前は、『年忘れ』。

『忘年会』という名称にはなっていませんよね。

それもそのはず、文献で辿ってみると、『忘年会』という言葉は、夏目漱石の「吾輩は猫である」の中で初めて登場するんです。

誰が使い始めたかは沙汰かではありませんが、小説に出てきた言葉が一般に定着…って、どれだけたくさんの人が「吾輩は猫である」に影響されたのか…という話ですよね。

 

『忘年会』という会にもそれなりの歴史があったとは…。

こんな話、酒の肴に如何でしょうか?

 

 

その3 大晦日

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最後に『大晦日(おおみそか)』について。

 

『大晦日』という言葉は、大掃除という言葉が「大」の付いた「掃除」であるのと同じく、「大」の付いた「晦日」という意味の言葉になります。

 

じゃあ「大」はともかく、「晦日」とは何ぞ?ということで、ちょっと掘り下げてみますと…

この「晦日」も「晦」+「日」という感じで、分解可能な言葉なんですね。

 

こうなると「日」は良いとして、問題は「晦」になるんじゃないかと思います。

そもそも「晦」とは何なのか…というか、筆者はこの漢字自体がなんて読むの?

といった状態でした…。(むしろ、読める人の方が少数派だと思ってしまうのは筆者だけ?)

 

というわけで、「晦」の意味ですが、この漢字、これ一文字で「つごもり」と読みます。

そして「つごもり」は「月籠もり(つきごもり)」から変化した言葉なんだそうで、つまり、「晦(つごもり)」の意味とは「月が隠れる日」ということになるんです。

 

ここで突然お月様の話が出てきてしまうのですが、何も不思議なことではないんですね。

現在、世界の多くの地域で使われている暦は、グレゴリオ暦という太陽の動きをもとにして作られた太陽暦と呼ばれる暦。

しかし、日本がグレゴリオ暦を採用したのは明治に入ってからのことなんですね。

それまで日本では、太陰太陽暦という暦が使われてきました。

いわゆる旧暦というやつになりますが、こちらの太陰太陽暦は、月の満ち欠けに基づいて暦が作られています。

「見えないくらい細い月から始まり、満月を過ぎ、月が隠れる」という、およそ30日のスパンを一区切りにしてひと月としていたのです。

 

ちなみに「一日(ついたち)」を「朔日」と書いたりしますが、「朔」というのも、月の満ち欠けの状態を指す言葉。朔の時期の月は見えないくらい細い月なんですよ。

 

また、「みそか」という言葉も、およそひと月が30日の太陰暦で、月の最後の日となる日。

要するに「三十日(みそか)」が、元なんですね。

筆者、「十日(とおか)」、「二十日(はつか)」とあって「三十日(さんじゅうにち)」となることが、幼い頃、なんとなしに疑問だったのですが…

これについてはどうも明治時代、日本の暦がグレゴリオ暦となった時に、月の末日という意味での「みそか」と、三十日という意味での「みそか」の間で混乱があったみたいなんですね。

結果、暦を読む上で「三十日(みそか)」という言葉は現代に残らず、月の末日という意味で、しかも一年の締めくくりとなる12月末日の『大晦日』は、一般的に使われ続けた…という話なんです。

 

それでも、もう日本がグレゴリオ暦になって時が経っているわけですが、今でもまだまだ、旧暦の面影がしっかり残っている…なんていうところに時代の流れを感じますよね。

 

 

さて今回は、12月の行事の由来を3つご紹介しました。

なんとなく参加をしていた行事も、歴史や由来を知ると、これまでとは少し違う見方が出来ますよね。

物事を色々な角度から見ることができると、気付くことがたくさんあって、筆者はなんだか得をした気分になるのですが皆さまは如何ですか?

常に、多角的視野を持てるように日々勉強だなぁ…と、この1年を振り返り、反省をはじめている筆者です。

それでは、今回はこの辺で失礼致します。

 

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