甘いもの
こんにちは。広報チームの岡野です。
外食などをして、美味しいご飯の後にちょっと甘いものが食べたいな…なんて思うことありませんか?
ダイエットなどで食事制限なんかをしていると大敵ともいえる欲望ですが、なかなか抗いがたいものでもあります…。
皆さまは、“食後に食べる甘いもの”を、何と呼んでいますか?
最近の傾向だと、“スイーツ”と答えられる方もいらっしゃると思いますが、今回のように“食後に食べる”という要素が入った場合は、多くの方が“デザート”と回答されると思うのですが、どうでしょうか?
では、重ねてもう1つ質問です。
“デザート”を日本語にしたら、何になりますか?
さぁ…迷われる方が出てくるのではないでしょうか?
日本食のお品書きなどでは、“水菓子”なんて表記があることもありますが、これは“果物”を指していることが多いですし、そこに“食後に食べる”という前提はありません。
同じ理由で“甘味(かんみ)”も、ニュアンスが違うということになりますよね。
そうなんです。
“デザート”に対応する日本語はないんですね。
“デザート”は日本語にはない言葉なので、英語がそのまま日本語に導入された言葉の1つなんです。
むしろ、そもそもデザートという文化自体が、もともとは、日本にはない文化だとも言えてしまうんですね。
でも、どうして日本においては“デザート”と言う文化が発展しなかったのでしょうか…。
なんだかんだ日本食というのは、凄く手間と時間をかけて作るイメージがありますし、こと日本の家庭料理においても、求められるスペックが世界の標準よりも高いだなんて言われていたりもします。
そんな中にあっても、“デザート”が諸外国より重要視されてこなかったんですね…。
もし日本食の根底に、デザートという文化があれば、甘い煮豆や箸休めに使われる干し柿などは、デザート枠だったハズ…。
これには、何か理由があるんじゃないか…。
私ごと(ただの食い意地)ではありますが、ちょっと気になってしまって、色々調べてみたんですね。
すると、“これだっ”と思わせてくれるような情報が出てきたんです。
それこそが、“料理の味付け”なんですね。
日本では、古くから料理の味付けに甘味を持たせる傾向があるんです。
調味料で甘味を持たせるというと、砂糖が一番手っ取り早いわけですが、でも歴史上、砂糖は貴重品だったという話、聞いたことがありませんか?
実際、庶民の間で料理に砂糖が使われ出したのは、江戸時代後期からで“甘辛い”と表現される味付けが定着したのも、この頃だったと言われています。(江戸時代初期には、まだ砂糖は薬として処方されるくらいの貴重品でしたが、江戸時代中期頃に国産の砂糖の精製に成功し、その後、急速に普及するんですね)
では、それまで日本の料理には甘味がなかったのか…というとそんなことはないんです。
その前に時代のおいても、料理にはしっかり甘味を加えていたんですね。
その時代たるや、なんと平安時代にまで遡ります。
この頃には、既に“お米から作られる水飴”を料理に使用していたと言われているんです。
そして、江戸時代に砂糖が普及するまでの間、“お米や葛などから取れるでん粉を利用した水飴”や“みりん”などを用いて、料理の甘味を確保していたんだとか…。
日本食において、糖分というのは料理自体に入ってくるものなんですね。
これに対して、デザートがある国の料理はどうかというと、料理に日本食ほど糖分を入れるということが、ほぼほぼないんです。
結果、日本食と比べたとき、全体的に糖質が低くなるんですね。
そうすると、どうなるか…ですが、糖質制限をされている方がよくぶつかる壁と同じく、糖質が低い食事は血糖値が上がりにくく、食後の満足感が得られにくいという問題に直面するわけです。
しかし食欲というのは、3大欲求の1つ…その時代の富裕層や大貴族がこの問題に着手しない理由はありません。
そして結果…糖分をふんだんに使ったデザートの出番となるんですね。
甘いものというのは、血糖値を上げ、満足感をもたらします。
食事の最後に、糖質たっぷりのデザートを食べることで、血糖値が急上昇…より幸せな気分になれるというわけです。
これを血糖値のコントロールによるストーリー…食の演出と捉えるのであれば、とてもよく考えられていますよね。元より糖質が多く含まれる日本食では、こうはいかないでしょうし、血糖値の点からも、さほど身体がデザートを欲しないとも考えられます。
そんなことから、日本食においてはデザートに重点が置かれなかったのではないか…という仮説に辿り着くわけですね。
スイーツ大好きの筆者としては寂しくもありますが、日本食の味も大好きなので…二兎を追うのはやめるが吉でしょう。
さて…今回は“日本にもデザートがあったってよかったんじゃないか?”という筆者の邪な食い意地に始まり、情報をかき集めてみたわけですが、結論としては、“日本食にデザートをプラスしたら確実に糖質オーバー”というのが現実なようです。
ちなみにですが、日本のお祝い料理の代表格におせち料理がありますが…
この料理は、もっとも砂糖を使う料理の1つなのではないかと筆者は思います。
作ってみると、まぁ砂糖を使うこと使うこと。
日持ちの観点から、砂糖の防腐効果を利用し、保存料としての意味でも砂糖を入れるので、しっかり作りこめば1キロくらい平気でなくなります。(これでも昔のレシピに比べて、今のレシピは砂糖が減っているというから、驚きです)
しかし、これこそ日本の伝統食だなと思う瞬間でもあるんですね。
今では2割の家庭で、おせちを食べないと言われていますが、筆者としては折角日本人に生まれ育ったので、自国の伝統は大切にしたいと思っていますよ。
…とはいえ、糖質万歳のおせち料理…筆者、決して砂糖は悪ではないと考えているのですが、おせち料理で摂った糖分をお正月休みの間でどうにか調整したものか…ですよねぇ。
まぁ、今からそんな話をしていたら確実に鬼に笑われますね。
それでは今回はこの辺で失礼致します。
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