BLOG

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 広報 佐藤
  4. チョコレート

チョコレート

こんにちは、広報チームの佐藤です。

皆さんは、チョコレートの原料となるカカオ豆の世界生産量が1番多い国はどこだと思いますか?

私は今まで、ガーナだと思っていたのですが、実はコートジボワールが世界最大の生産国だったのです。

お土産で頂く事があり、とても美味しかったので、コートジボワールのチョコレートやその他のチョコレートについて少しお話したいと思います。

カカオ豆の採れるカカオの樹はアオギリ科の樹木で学名はテオブロマ・カカオといいます。

カカオ豆はカカオの樹に咲く花の種子で、咲いた花が実を結ぶ確率は50~100個にひとつ程度といわれていて、安定して生育するにはノウハウや栽培体制をしっかりと整える必要があります。

こうした高難度の栽培に対して、カカオの樹自体が育つ環境も非常に限られています。

カカオの樹が生育する条件

・平均気温が20度以上
・高温多湿
・風避けや日差し避けになる樹木が周りに存在する

このような条件を満たす場所は地球上でおよそ北緯20度から南緯20度圏内に限られており、この地域一帯をカカオベルトと称しています。

具体的にはアフリカ、東南アジア、中南米などで、コーヒー豆の産地とも共通しています。

日本へのカカオ豆輸入量でみるとガーナが圧倒的に多く、次いでエクアドル、ベネズエラと聞き覚えのある産地が続きます。世界で最もカカオを生産しているコートジボワールのカカオ豆はその生産量に対して日本にはそこまでたくさんは入ってきていません。

コートジボワール産のカカオ豆が日本にあまり入ってこないのは管理体制が影響しているといわれています。

コートジボワールはカカオの生産や流通を民営で管理しており、その分品質にもバラつきがあり、流通のルートも複雑化しています。

一方のガーナはカカオ豆の生産や流通を国を挙げて行っており、品質が安定しているだけでなく日本へ輸入するのも比較的簡単に行えます。

こうした事情から特に大手メーカーのチョコレートはその大半がガーナ産カカオ豆をベースにしているといわれているのです。

Bean to Barの需要が高まっている昨今においても大手メーカーのチョコレートは依然として大量消費されています。

カカオ豆自体の品質も優れているわけですし、ガーナ産のカカオ豆は今後もたくさん日本に入ってくると考えられますね。

カカオ豆には多種多様な品種が存在しますが、大きく分けて栽培されている品種系統は3つ。

クリオロ種、フォラステロ種、トリニタリオ種があります。

クリオロ種
独特の芳醇な香りから近年特に高級チョコレートに使用される。
ポリフェノールの量が少なく渋味や苦味は少ないが、害虫にも弱いので栽培難易度が高い。

フォラステロ種
栽培が容易で世界全体のカカオ豆の9割ほどがこの品種。
ポリフェノールが多くて苦味の強い品種だが、味が強い分ブレンドにおけるベースとして使いやすい。

トリニタリオ種
クリオロとフォラステラを配合して作られた汎用性の高いハイブリット品種。
栽培は比較的容易だが豊かなフレーバーを持っている。

クリオロ種はベネズエラ、メキシコなど限られた地域のみでの生産、トリニタリオ種は中南米を中心に、フォラステラ種はアフリカや東南アジアに多く見られます。

カカオ豆の産地は地球上で、ある程度決まった範囲内におさまっていますが、不思議なことに国ごとにカカオ豆の持つ味わいや風味には違いがあります。

ワインがブドウの産地や畑によって味が異なるように、カカオ豆もまた産地や管理の仕方によって異なる特徴を持つというわけです。

コートジボワール

フォラステロ種

マイルドで濃厚な味わい、ナッティでバランスのとれた風味

主にヨーロッパで好んで使用されているコートジボワールのカカオ。

生産量は多いですが品質が安定していないということもあり、日本ではガーナ産が好んで使用されていますが、それでも全体をみれば比較的たくさん使用されています。

クセがなくバランスがとれており、比較的ドッシリとした味わいが特徴で単体というよりは複数産地のカカオをブレンドする時に向いています。

ガーナ

フォラステロ種

味わい・香り共にバランスがよく突出したものはないが食べやすい

バランスがとれた味わいはコートジボワール同様ですが、ガーナ産は味わいや風味が濃くもなく軽くもなく、カカオのスタンダートとも呼ばれています。

ブレンドする際にも非常に使い勝手がよく、また単体で仕上げてもまとまりのある味のチョコレートを作れる万能型。

日本人にとっては最も親しみのあるカカオでもあります。

ベネゼエラ

クリオロ種

繊細で洗練された高級感のある味わいと風味

いまは希少となったクリオロ種を作っているベネズエラのカカオ豆は繊細で洗練された味わいが特徴。

バランスがとれた印象でどこか気品のある味わいが多くのチョコレートファン、そして作り手にも愛されています。

品種も多様性に富んでおり、フルーツ感の強いものからナッティなものまでさまざまな味わいのカカオを高品質な状態で入手することができるようです。

流通量が少ないのが難点で、ベネズエラ産カカオを使用したチョコレートは見かけたらぜひ一度は食べてみたいですね。

エクアドル

フォラステロ(アリバ)種

香り高く華やかな香味

エクアドルのカカオは高品質なものが多く、カカオ産地としても注目度の高い国です。

特にフォラステロ種のアリバというカカオはエクアドル固有の品種で、ジャスミンティーのような高貴で華やかな香りを有する特徴的なカカオです。

全体的にエクアドルカカオはフレーバーが強く、アクセントとしてブレンドされることも多いですが、シングルオリジンとしてエクアドルカカオのみを用いてチョコートにすることもあります。

マダガスカル

トリタニオ種

華やかで酸味のある果実的な味わい

マダガスカルは決してカカオの生産量が多い国ではありませんが、品質は確かで個性のあるカカオ豆を産み出すことで人気が高い国です。

その特徴はフルーツのような爽やかな酸味と華やかなフレーバーで、シングルオリジンでも特徴を捉えやすい産地のひとつでしょう。

マダガスカルに本拠を構えるチョコレートメーカーのロベール社はマダガスカルカカオにこだわった商品を展開しており、クーベルチュールなどの製菓用製品はプロにも人気のアイテムです。

コロンビア

クリオロ種

ベリーのような甘酸っぱさと香ばしい風味

コロンビアのカカオはとても複雑でリッチな味わいが特徴とされており、マニアックで嗜好性の高いチョコレート製品に適しているといわれています。

同じコロンビアのなかでも地域によって味が微妙に異なるのも魅力で、パティシエさんや製菓系の企業にも注目されている産地でもあります。

日本ではコロンビア産カカオにこだわったパイオニアのメーカーとして「ca ca o」が有名です。

トリニダードトバコ

トリニタリオ種

バランスがとれた味わい

トリニタリオ種の起源となった国で、災害によって全滅しかけたクリオロ種と新しく持ち込まれていたフォラステロ種をかけあわせてトリニタリオ種が誕生しました。

味わいはトリニタリオ種の王道的な安定感、バランスのとれたものですが生産量が比較的少ないためプレミアム価格がつきやすいカカオ産地でもあります。

ドミニカ共和国

トリニタリオ種でありながらクリオロの性質が強い傾向があるといわれるドミニカ共和国のカカオ。

トロピカルフルーツやドライフルーツのような鮮烈なフルーツ香が特徴で熱狂的なファンも少なくありません。

より安定・向上した生産体制を積極的に整えている国でもあり、世界的にも注目度の高いカカオ生産地です。

ベトナム

トリニタリオ種

優しくサッパリとしておりナッティで酸味がある

ベトナムにチョコレートのイメージを持つ人は少ないかもしれませんが、じつは最近では国を挙げた事業としてカカオ生産に取り組んでいます。

味わいは中南米やアフリカのものと比べるとアッサリとしていてくどさがなく、ナッツ感や爽やかなフルーツ感が魅力。

ハイチ

クリオロ種

ライトでシンプルなカカオ風味が楽しめる

ハイチはもともとカカオ産地としてさほど優れた土地としては見られていませんでした。

しかし国としての輸出物としては大きな割合を占めており、近年では他国のパートナー企業がアドバイスをしながら品質を向上させているケースも少なくありません。

現状は低品質で価格は安いもののポテンシャルはあった国なので、最近のBean to Barブームに乗じて小さなメーカーが一から理想のカカオを作るのには適した土地なのでしょう。

味わいは比較的ライトでカカオ本来のシンプルな味わいを引き出しやすい傾向があり、加工の仕方でいろいろな表情を見せてくれる可能性を持つ産地です。

ペルー

多様な品種が混在

爽やかでフルーティー、フローラル

ペルーはさまざまなカカオ品種が育っている国で近年ではチョコレート市場に目をつけた企業がペルーでブランド化する現地製造ブランドも増えています。

全体的にフルーティーでフローラルな味わいで食べやすくフレーバーを拾いやすいのも魅力。

インドネシア

トリニタリオ、クリオロ、フォラステラ種

ライトでシンプルなカカオ風味が楽しめる

東南アジアのカカオは全体的に酸味が強いのが特徴ですが、インドネシアのカカオもその例に漏れず酸味の強さと適度な渋味があります。

味わいは比較的ライトなのでより酸味や渋味が強く感じやすく、砂糖や副材料を上手に使うことで個性的な味わいを表現しやすいカカオでもあります。

また湿気の高いインドネシアでは木炭による乾燥工程を強めに行うケースが多いため、スモーキーなフレーバーがつきやすいのも特徴といえるでしょう。

カカオ豆は非常に奥の深い食材で、加工の方法などによっても大きく味わいが異なりますが、加工前の産地や品種によってもそれぞれ特徴が違います。

全種類は上げ切れていませんが、チョコレートにも様々な種類がありますね。

その時の気分によって、チョイスしてみるのも楽しいかもしれません。

もちろん最終的に出来上がるまでには色々な要素が絡んでくるので一概には決めつけられませんが、こうしたカカオ豆自体の特徴を知ってからチョコレートを食べるとより一層楽しめるのではないでしょうか?

********************************************

プロスキャリアでは工場内での製造のお仕事からピッキング・軽作業など多数ご用意しております。高収入のお仕事が多く、正社員登用実績も多数あります。神奈川・東京で仕事をお探しの方はぜひお問い合わせください! お仕事検索「ジョブ&キャリア」

コーポレートサイト https://proscareer.co.jp/

********************************************

関連記事