世の中の大半のものは不要不急

こんにちは。人材開発の冨田です。

世の中の大半のものは「不要不急の無駄なものである」とういうお話をしたいと思います。

これは小説「破天荒フェニックス」で有名になったメガネチェーン、オンデーズ田中修治社長が主張している内容です。
田中社長は、当時14億円の負債を抱えていたオンデーズを買収して不死鳥のごとく蘇らせた人です。最近メディアによく露出しています。

そんな彼曰く、今の世の中にあるものは大半は不要不急のものであり、大半の仕事というのは、無駄な仕事なんだと言っています。

なかなか物議を醸す発言ですよね。

これはどういうことかというと、
例えば江戸時代であれば、人間が生きていくために必要な食料は、自分たちで農作業をして作りだしていた。
だが今ではスーパーやコンビニですぐに手に入ります。
現代では、食べていく為の食料というのは、安価な値段ですぐそこにある。

なのに、人間は欲があるからより美味しいものが欲しくなる。より鮮度が良いものが欲しくなる。
ゆえに、より美味しいものを追求することで希少な部位だけを抽出する。形の良いものだけを選別する。
中身はまったく問題ないが、商品にならないものは廃棄の道を辿る。

そして美味しいものを食し過ぎた人々は太り、その贅肉を落とす為にダイエットサプリメントを求める。あるいはお金を払いスポーツジムに通ったりライザップをする。

例えば衣料品。
寒さを凌ぐための服はすでに十分にあるのだが、ファッション性や流行を追い求めるがゆえに、毎年100万トンの新品の服が廃棄されている現状。

オンデーズ自身のメガネについても言及。
メガネは視力の悪い人が一つだけ持っていれば良いはず。毎年買い替える必要はない。
だけど、オシャレを追求することで、時代に合わせて様々な種類のメガネが欲しくなる。ファッションやシーンに合わせて着用したい。

こんな具合に、不要不急の無駄なものは世の中にどんどん増えていく。

そして、それに携わる無駄な仕事もどんどん出来ていく。

ただ、

ここで勘違いしないで頂きたいのが、「不要不急の無駄なもの」が悪いと言っている訳ではなく、むしろ無駄なものは人々の「豊かさ」であると言えます。

人々はより豊かになる為に日々成長を続けているのです。

そんな豊かさを作り出す仕事とは、いわゆる「課される労働」ではないのです。

世間では、仕事＝労働は、キツいことや辛いことを耐えるもので、真面目に取り組むのが当たり前とされています。

ただ、人間はすでに食べていくためだけの労働からは解放されているのだから、せっかく仕事するなら楽しく遊びのように仕事すれば良いのでは？という提案です。

あるデータでは、この世界で好きな仕事をやれている人は5%程度だと言われています。自分の好きなことを仕事に出来ている人は本当にラッキーなことです。

世の中の大半の人は「別に好きではないが仕事にしている」状態だと思います。

であれば、逆説的ですが、今の仕事を好きになってしまえば、誰でも好きなことを仕事に出来るということです。

では今の仕事を楽しくするにはどうすれば？

仕事にゲーム要素を取り入れたら良いと言っています。仕事はゲームだと。

例えば営業・販売会社であれば分かりやすいですが、売上目標を達成するゲームだと思えばよい。そのためにチームで作戦を練り、各々レベルアップをし、顧客を喜ばせることで売上をアップさせるゲーム。

あるいは、オフィスワークや工場作業であれば、いかに効率を上げられるか、同じ作業で時間を短縮していくゲームと思えば良い。

ライン作業のように決められたペースでしか仕事ができない人は、様々な工程が出来るよう多能工を極め、自身のレベルアップをするゲームだと思えば良い。
もしそんな人がいたら、見ている人は放っておくはずがありません。必ず次のチャンスが与えられるはずです。

こんな具合に仕事をゲーム化して楽しんでしまえば、イヤイヤやっている仕事よりは質の高い仕事になるはずです。

とにかく、遊びと仕事の境界線が無くなれば、その人の大半の時間は充実し有意義なものになっていくでしょう。

食べていくための仕事（ライスワーク）から、好きな仕事（ライクワーク）へ。
そして究極は、人生としての仕事（ライフワーク）へとつながっていけば、そんな人はこの上なくラッキーです。

ということで、世の中の不要不急の無駄な仕事というのは、楽しんだ者勝ちというお話でした。

もし興味があれば田中修治さんの新作を読んでみてください。

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