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生け花

こんにちは、広報チームの佐藤です。

今年初の雪が降ったりと、寒い日が続いておりますが元気にお過ごしでしょうか。

最近、「生け花」を習い初めたので、本日は生け花のお話をしたいと思います。

道のルールに則って生み出される生け花作品は、まずはその主役となる花材によって骨組みが整えられます。
花材にはそれぞれ異なる役が与えられ、そのうち骨組みとなる花材のことを「役枝」と呼びます。
池坊と草月流では、古くから万物の基礎であるとされてきた「天地人」になぞらえて3つの役枝で構成します。
池坊ではそれらを「真」「副」「体」、草月流では「真」「副」「控」と言います。
小原流では基本の役枝は2つとし、それぞれ「主氏」「客枝」と言います。

役枝が3つの場合は「真」が最も長さを取り作品の芯となります。
「真」→「副」→「体・控」の順番に生け、上から見ると不等辺三角形になるように、手前から見ると奥側に「真」がくるように3つの役枝を配置し、作品を表現するための空間を作ります。

役枝が2つの場合は「主枝」が最も長く、作品の中心かつ最も奥側に配置される役枝となります。
対して「客枝」は作品の中心かつ最も手前側に配置します。
基本的にはこの2つの役枝が定めた前後の空間の範囲内に他の花材を生けることになります。
これらは基礎的なルールではありますが、厳守しなければいけないものではありません。
初心者のうちにこの生け方を繰り返すことで養った感性を生かし、慣れてきた頃にはルールを外した生け方をしてもそれはおかしなことではないのです。

したがって、実際に華展などで目にする作品はこのようなルールに囚われず、のびのびと遊び心いっぱいに生けられたものも多いです。

絵画の表現形式が時代とともに変化し新たなものを生み出したのと同様に、池坊はその長い歴史の中で時代に影響されながら3種類の表現形式を成立させてきました。

「立花」「生花」「自由花」の3通りで、この順番にそれぞれの形式が確立されていきました。

上記の3つの役枝で生けるのはこのうちの「生花」であり、「立花」は7つもの役枝を持つ、型にこだわった形式、「自由花」は役枝のような約束事から解き放たれた前衛的な形式です。

小原流

「花意匠」「瓶花」「盛花」「花舞」の4種類に大別される形式を確立しており、入門した場合は「花意匠」から学ぶことになります。

「花意匠」の基本は「主枝」を直立させ「客枝」を大きく前傾させる「たてるかたち」と役枝を左右に伸ばして展開させる「かたむけるかたち」の2つの形式に分かれています。

草月流

基本としては3つの役枝で骨組みを構成する「基本立真型」と「基本傾真型」を2本柱とし、応用型は全てこれらから幅広く派生しています。

「真」が直立気味(15°程度傾斜させる)なのが「基本立真型」、45°程度傾けさせるのが「基本傾真型」です。

これはどの流派にも共通しているものですが、華道において季節感と取り合わせはとても大事な要素を担っています。

花材選びの際にこれらのルールを守らなければ、ちぐはぐした不自然な作品となってしまいます。

まず季節感ですが、植物には本来それの旬となる季節があります。

華道は日本の四季を慈しむ芸術ですので、その季節において旬である花材を使用して作品を生けることとなります。



もちろん練習として時期外れの花材を取り入れることは構いませんが、おもてなしとして人に見せるのであれば、旬の花材を意識して選んだ方がいいでしょう。

ドラセナの葉やバラなど、ものによっては通年使用する花材もあります。

取り合わせとは、1つの作品において生ける花材の組み合わせのことを指します。

生け花に使用される花材であれば何を組み合わせてもいいというわけではなく、作品の全体的な調和や色彩を考慮して選ぶ必要があるのです。

ただし、この花材はこの花材と取り合わせしなければいけない、などという明確なルールは存在しないので、自分でセンスを磨いて自由に組み合わせを考えればよいのですが、最初のうちは先生の指導や教本を参考にして学んでいくものです。

華道は生の花材を使って表現をする芸術。

例えば造花を使った作品というものは基本的には存在しません。

手軽に楽しめるインテリアとして作られたものはありますが、表現方法として敢えて人工物を見せるようなものは見られません。

また、作品を飾る花器だけは例外として、作品を生み出す際に使用した人工的な道具も人に見えないように工夫をして隠します。

主に水盤で生ける際に使用する剣山はその代表格で、必ず大振りの葉や草ものなどを低い位置に配置することで人の目から剣山を遮るようにカモフラージュします。

場合によっては花材をうまく固定するためにワイヤーや竹串などを使用する場合もありますが、これらもけっして見える位置には露出しません。

一見堅苦しい印象を与えがちな華道ですが、本質は絵画や造形などと同様に、表現者の伸びやかな感性を器の上で自由に咲かせるためのもの。

ご紹介したような細かい取り決めは存在するものの、型からはみ出したからといってそれが間違いとされることありません。

常に新しいかたちを追求して進化させていくこともできる芸術なのです。

このように、華道には奥が深い習わしや決まり事もありますが、自分で考えて生けてみる事は、とても新しい挑戦となり楽しい事でもありました。まだ初めてばかりなので、今後自分がどのように変化していくのかが楽しみです。

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