新型コロナにおけるファクターXとは
こんにちは。人材開発の冨田です。
いまフランスやドイツでは再びロックダウンをするなど、感染が広がっている新型コロナウイルスですが、日本ではなんだか落ち着いてきた雰囲気を感じませんか。
ニュースでは「今日の新規感染者数は○○人でした」と毎日のように報道がありますが、そのニュースにあまり反応しなくなってきたのは私だけではないでしょう。
今日は、新型コロナウイルスにおいて、あのIPS細胞の山中教授が提唱した「ファクターX」について、ある一つの仮説を紹介したいと思います。
京都大学の上久保教授と吉備国際大学の高橋教授の研究チームが生み出した新型コロナにおける「ある仮説」です。
結論から言うと、ファクターXとは、「集団免疫」です。
日本では、緊急事態宣言を出す前にすでに集団免疫を獲得していたとの事です。
集団免疫とは、感染者数(免疫を獲得した人)が一定の割合まで増えると、そこから先は感染があまり進まなくなる状態のことです。また、感染したとしても重症化はしにくいという事です。
つまり、日本ではこのまま放ってほいても新型コロナの感染はじきに収束するという事です。
これホントですか!!?
嬉しくなるのと同時に疑いたくもなりますよね。
そんなミラクルがあるのかと。
それではこの「集団免疫説」について解説していきたいと思います。
なぜ日本は世界に比べて死亡者が少ないのか
まずはこの答えからですが、前述したとおり、日本は今年の3月時点でほとんどの人が感染しており、すでに集団免疫が出来ていました。
そのため、海外に比べて感染は進まなかったし、感染しても重症化しにくかったという事です。
昨年12月時点で、先祖型(S型)の新型コロナウイルスが日本ですでに蔓延しており、ほとんどの人に感染していたようです。
その新型コロナがS型からK型、そしてG型(これがアメリカやイタリアで猛威をふるったグローバル型)に変異し、その後も感染が進んだようです。
日本はオリンピックの関係もあり、海外からの渡航を禁止したのが各国に比べて遅かったために、自然の摂理に沿ってウイルスが蔓延していったということです。
今となっては、結果的に功を奏したと言えます。
ちなみに、今年の9月1日現在、新型コロナによる死亡者数は累計で1249人です。
日本では1年間に約138万人が亡くなる為、コロナ禍が始まってから9月までは推定70万人。
つまり新型コロナは死亡原因の700分の1、「0.1%」に過ぎないのです。
今年のインフルエンザが流行らなかったわけ
インフルエンザシーズンである12月から3月頃のインフルエンザの感染者数ですが、今年は例年よりかなり少なかったようです。
その理由が、「新型コロナウイルスに感染した人が多かった」からです。
つまり、新型コロナに感染したために、インフルエンザが感染できなかったという事です。
これは「ウイルス干渉」という現象のようで、コロナウイルスに感染すると、インフルエンザは感染できない。その逆もしかりという事です。
この現象は日本だけではなく各国にも言えることです。
アメリカの場合は、今年はインフルエンザの方が猛威をふるっており、コロナの方が感染できなかったようです。その為、コロナウイルスの集団免疫が達成できなかったという事です。
そもそもコロナウイルスとは
そもそもウイルスとは、地球ができ生命が誕生した時から共生してきたものであり、急に湧いて出たものはありません。
ウイルスの大きさは、0.1マイクロメートル(1ミリの1万分の1)なので、不織布マスク(穴が直径5マイクロメートル)では防げない。マスク越しで咳やくしゃみをすれば余裕ですり抜けます。布マスクではなおさらです。
そしてコロナウイルスとは、「無症候性」の、従来からある風邪のウイルスなのです。
無症候ため、症状が出たり出なかったりするので分かりづらいし感染を止めようがない。
それに、コロナは弱毒性のため、放っておいても治ります。「ちょっと微熱あるなあ」とか「ちょっと調子悪いなあ」とかいうのが大半のコロナウイルス風邪です。
そのコロナが、10年に一度くらい新型コロナに変異するようです。新型は強毒性になるので、今回のような事態になり得るようです。
なぜパンデミックになったのか
従来からあるコロナウィルスですが、今回武漢で衝撃的な映像を見せられたせいで世界に激震が走り、各国でロックダウンや国境の渡航制限が相次ぎました。
これは当初、SARSやMARS、エボラ出血熱などの脅威的なウイルスの可能性があると思われたからです。
そしてロックダウンや渡航禁止を行った事が、結果的に各国で悲劇を招いてしまったとも言えます。
従来の弱毒性コロナウイルスは、感染しながら変異をして生き延びていくのです。
今回アメリカやヨーロッパは国境を封鎖したため、S型の後に(K型を飛ばして)G型を迎えてしまった為に(免疫ができていない状態の為)悲劇を招いてしまったという事です。
ただそれでも、世界的にも死亡者数は減ってきており、第三波を迎える事なく、このまま収束していくだろうと言われています。
さて、いかがでしょうか。
この「集団免疫説」がもし合っているならば、めちゃくちゃ喜ばしいことですし、世界中がハッピーになります。もちろんオリンピックも出来るでしょう。
そしてこの仮説は、インフルエンザ流行曲線から読み解いているため、世界中のエビデンス(既存のデータ)が元になっているので、まったくの憶測で話しているわけではないのです。
最後に、この集団免疫説に対して私なりに思う事としては、「憶測ではなく事実から判断して正しく恐れること」そして、「最悪を想定しながら最善を願う」ということです。
そして自己防衛としては、免疫力を落とさないようしっかり睡眠をとって、運動して、ストレスをためないことが大事だと思います。あとは、なるようにしかならないです。
興味がある方は是非この本を読んでみてください。
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