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割と現実的な日本の「近未来像」

 

こんにちは。冨田です。

最近、日本の少子化問題がよく取り上げられていますね。たしかに、周りを見渡しても、なんとなく若者が少なくなったなと実感する今日この頃です。

ですが、そもそも30年以上前からこうなることは分かりきっていました。時の政治家は具体的なアクションをせず、見て見ぬふりをしてきたからこうなったのです。

それがいよいよ国民にバレ始め、「ヤバイ!」となったのか、あれこれ政策を打ち始めました。岸田首相は、「異次元の少子化対策」というワードを使って本気度を示しています。


■出生数過去最少

昨年2022年の出生数は、過去最少の79万9728人でした。統計を取り始めた1899年以降、初めて80万人を割りました。(ちなみに、第一次ベビーブームでは270万人、第二ベビーブームでは210万人です)

政府が想定する8年も早く80万人を切ったようですが、今年もさらに最少数を更新しそうです。

もはや、大人世代が減っているのだから、生まれてくる子供の数も減っていくのは自然なことです。外国から移民をたくさん受け入れて大人世代を増やさない限り、この状況は続いていくでしょう。


■2050年の世界

2020年に1億2615万人だった総人口は、2056年には1億人を下回り、50年後の2070年には8700万人となって、現在の人口より「3割減少」すると予測されています。

とはいえ、50年後はかなり遠い話で実感が沸かないので、もう少し近い世界を見てみましょう。30年後の「2050年」はどうなっているでしょうか。

まだ人口は1億人をキープしていると思いますが、年齢構造が劇的に変化しています。政府の予測では、0~14歳が「10%」、15~64歳が「53%」、65歳以上が「37%」となります。

いわゆる「生産年齢人口」が半分しかいません。そして、実質「働いている世代:20〜60歳」の人たちは半分以下となります。つまり、半分の人たちが、半分の人たちを扶養しながら働くということです。(一人が一人を肩車をしながら走っている状態です)


■イノベーションは起こせない

さて、このような人口構造において、日本は経済的に成長できるのでしょうか?まず、半分の人しか働いていないため、生産性を格段に上げないといけません。

はたして、世界で戦っていける産業はあるのでしょうか。この30年、日本から世界に羽ばたくイノベーションは生まれていません。となれば、これからもイノベーションが生まれる可能性はかなり低いと思われます。

日本のお家芸である「自動車」も、世界的なEV化の流れにおいては、劣勢を強いられることが予想されています。

IT・テクノロジー分野においては、アメリカ様に屈する他ありません。


■安いニッポン

加えて残念なことに、デフレ大国「ニッポン」では、世界的にみて物価がまったく上がっていません。つまり、世界の人からしてみれば、日本は「安い国」として見られているということです。

そう見られていても、それはそれでいいじゃないと思われるかもしれませんが、これがけっこうマズイのです。

東京都心の不動産なんかは、海外の富裕層に買い漁られ、インバウンド需要によりホテルの料金は爆上がり、新鮮なネタを使ったお寿司は手が届かない値段に、なんてことが起こっています。

もはや海外の人に向けたサービスや製品は、日本人には手が届かない値段になっていくということです。


■観光しかない

それでは、日本の将来はどのように世界と戦っていけば良いのでしょうか。どういう産業を伸ばしていけば良いのでしょうか。

いろいろ消去法で考えると、日本では「観光業」しか世界で戦える産業はないと思います。(あと、アニメなどのエンタメ産業ですね)

幸い、日本の食事は最高に美味しいし、水資源も豊富で、四季色とりどりの景色や、歴史のある構造物などがあり、観光するには最高の国だと言われています。

さらに物価が安く、良いものを安く買えるという観光天国なわけです。この日本の強みを活かさない手はありません。フランスのパリみたいに、世界的な観光地になっていけば良いと思います。


■最後に

日本はこれから少子高齢化で人口減に向かっていく中、内需だけではどう考えたってオワコン国です。

だとすれば、外貨をどのように獲得していくのか?

普通に考えて、訪日外国人観光客を増やして、お金を落としてもらうしか他ありません。

逆にいうと、毎年3000万人〜5000万人ほどの観光客が日本に訪れてくれるなら、人口減の分をカバーしてくれることになります。

ということで、コロナが明けてこれからますますインバウンドが増えていきますが、日本の将来を考えれば、もっともっとたくさんの人が観光に来てくれるように、インフラや施設を整えていく必要があると思います。

それではまた。

 

 

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