
周りがとやかく言うことではない
こんにちは。冨田です。
今日は大谷翔平選手の話をさせてください。
今シーズン、ついにメジャーのマウンドに復帰しました。
昨年、打者として球史に残るシーズンを送り、満票でMVPを獲得しましたが、彼の本当の姿は「二刀流(2Way Player)」です。
6月16日に復帰後、1イニングから2イニングと少しずつ球数を増やし、以前のような「大投手・大谷翔平」に戻るべく、少しずつ階段を登っています。
しかし、それに伴ってある種の「雑音」が聞こえてくるようになりました。
「投手としての負担が打撃に影響しているのではないか?」
「大谷は打者に専念した方が良いんじゃないか?」
確かに、投手として登板した日に快音が響かなければ、そう言いたくなる気持ちも分かります。
なぜなら、打者一本に専念した昨シーズンが、あまりにも完璧すぎたからです。
ですが、よく考えてみてください。
大谷翔平選手は、唯一無二の「二刀流プレイヤー」ですよ。
ケガをした2023年シーズンには「10勝」+「ホームラン王」ですよ。
両方やることが彼の真骨頂なのです。
どちらも超一流だからこそ「二刀流」出場ができる
まず大前提として、大谷翔平選手がなぜ「唯一無二」なのか。
それは、投手としても打者としても「超一流」だからです。
これは、どっちも「そこそこできる」というレベルの話ではありません。
投手としては、160km/hを超える剛速球と、打者を翻弄する多彩な変化球を操ります。そして打者としては、メジャーリーグの猛者たちとホームラン王争いを繰り広げる、リーグ最高の長距離砲の一人です。
普通なら、どちらか一つでもメジャーでプレーできれば「成功者」と呼ばれる世界で、彼は二つの領域の頂点に君臨しています。
ドジャースが彼に史上最高額の契約を提示したのは、「すごい投手」と「すごい打者」を二人雇う以上の価値を、彼一人の中に見出したからに他なりません。
さらに、野球の実力だけでなく、観客動員、グッズ売上、スポンサー売上、そして何より「野球というスポーツの可能性そのものを広げる」という、計り知れないマーケティング価値まで含んでいるのです。
「打撃の調子が落ちた」と言われながら、依然としてホームランキング争いのトップをひた走っているという事実。
これこそが、彼の能力が常識外れである何よりの証拠ではないでしょうか。
メディアや評論家から「打者に専念した方が」という指摘
それでも、メディアや一部のOB、評論家からは「打者に専念した方が、もっとすごい成績を残せる」という声が少なくありません。
なぜ彼らはそう指摘するのでしょうか。
一つは、彼らの仕事が「もし〜だったら」という仮説(ファンタジー)を語ることだからです。
「もし大谷が打撃に集中すれば、年間60本塁打、いや70本塁打も夢じゃない」
「三冠王、そして60-60が狙える選手だ」
もう一つは、あまりに完璧だった2024年シーズンが作り出した「呪縛」です。
投手としてのリハビリを行いながらDHとして出場し続けた昨年、彼はキャリア最高の打撃成績を残しました。
その数字が、あまりに強烈な基準として人々の頭に刻み込まれてしまったのです。
だから、投手として復帰し、肉体的にも精神的にも負担が増した今年のパフォーマンスが、少しでもその基準を下回ると「悪くなった」と評価されてしまうのです。
これは彼が自身の成功によって生み出してしまった、一種の悲劇とも言えます。
インタビューから見える防波堤
こうした外野の声に対して、大谷選手自身はどう考えているのでしょうか。
そのヒントは、彼の試合後のインタビューに隠されています。
投手として登板した日に打てなかった理由を問われた彼は、決して「ピッチングの疲れがあった」とは言いません。
「単純に、打者としての自分のアプローチが悪かった」「相手投手が素晴らしかった」と、あくまで打者としての課題を口にします。
時には「むしろ投手で体を動かしている方が、体が温まって打席に入りやすい」とさえコメントします。
これは、彼が意識的に築いている「防波堤」です。
二刀流という前人未到の挑戦に対する外部からの批判や同情を、一切受け付けないためです。
すべての結果を、投手としての自分、打者としての自分の責任として受け止め、「両方やっているから仕方ない」という言い訳を一切排除しています。
また、彼が投手として登板する日も、打者専念の日も、変わらず「1番バッター」として出場し続けている点にも注目です。
自分の都合で打順を動かし、他の選手の準備やリズムを狂わせたくない、というチームへの配慮が見て取れます。彼は孤高のスーパースターであると同時に、最高のチームプレイヤーでもあります。
まとめ
ここまで色々と語ってきましたが、結局のところ、話はとてもシンプルです。
「大谷翔平自身が、投手も打者もやりたいからやっている」
ただ、それだけなのです。
辛く、長いリハビリに耐えたのは、再びマウンドに立つためです。
打者として歴史的なシーズンを送った後でも、彼は投手としての練習を一日たりとも怠りませんでした。
その原動力は、誰かに言われたからではない。ましてや年俸のためでもない。
彼自身の内から湧き上がる「投手としても投げたいし、打者としても打ちたい」「もっと上手くなりたい」 という、純粋で強烈な欲求です。
そんな彼に対して、周りが「どっちかにしろ」ととやかく言うのはナンセンスです。誰に止める権利があるのでしょうか?
「両方やりたいからやる」
それで良いじゃないですか。応援しましょう。
それではまた。
********************************************
プロスキャリアでは工場内での製造のお仕事からピッキング・軽作業など多数ご用意しております。 高収入のお仕事が多く、正社員登用実績も多数あります。神奈川・東京で仕事をお探しの方はぜひお問い合わせください! お仕事情報「ジョブ&キャリア」
コーポレートサイト https://proscareer.co.jp/
Facebook X Instagram YouTube TikTok note
********************************************