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夏の高校野球の暑さ対策について思うこと

 

こんにちは。冨田です。

今年の夏を制したのは「京都国際高校」でしたね。この結果は誰も予想していなかったのではないでしょうか。

しかし、新基準の低反発バットに変更してから点が入らなくなりましたね。後半の大逆転ゲームもほとんど無かったと思います。まあ新基準バットについては、またの機会に持論を述べさせていただきます。

ところで、私は今回5年ぶりに夏の甲子園に観戦に行きましたが、やっぱりエネルギーがすごいですね。あのスタジアム内の熱狂ぶりは、やはり現地に行かないと体感できないです。

と同時に、めちゃくちゃ「暑い」です。35度の猛暑日のなか、しかも直接日光を浴びながらの観戦は、よほどの覚悟が無いとできないでしょうね。

10年前20年前を振り返ってみると、日本の夏ってこんなにも暑くはなかったですよね。それとも、ただ忘れているだけなんでしょうか。

高校野球の夏の大会においては、この「暑さ対策」にはさまざまな議論が飛び交っています。そして高校野球連盟は、ここ数年、毎年のように新しい暑さ対策を導入しています。

以下にいくつか紹介します。

 

夏の甲子園「暑さ対策」


準々決勝前から休養日を挟む

選手の疲労を考慮して、3回戦が終了した時点で休養日を挟むようにしています。「3回戦」→「休養日」→「準々決勝」→「休養日」→「準決勝」→「休養日」→「決勝」といった具合です。とくにピッチャーの疲労は相当なものなので、連戦連投にならないよう考慮しています。


5回終了後のクーリングタイム

5回終了時点で10分間の「クーリングタイム」を導入して、選手たちに小休憩を取ってもらうようにしています。ベンチ内に設置しているスポットクーラーや冷却グッズなどで熱された体や頭を冷やし、シャーベット状に凍らせた経口補水液を摂取するよう推奨しています。


治療による試合の一時中断

試合中に選手が足をつったりケガをしたりすれば、いったん試合を止めて治療時間を設けます。その間、両チームの選手は全員ベンチ内に引き上げ、選手の治療が終わるまでベンチ内で体を休めます。今大会も、毎試合だれかが足をつっています。やはり暑さの影響があるのでしょう。


延長戦は10回からタイブレーク

9回終了時点で同点の場合、10回からはお互いノーアウト1塁2塁の状態から攻撃をするタイブレーク方式をとります。これにより点が入りやすくなり、早期に決着がつくというメリットがあります。

ひと昔前までは、タイブレークが無かったため、延長15回とか18回とか、とんでもなく長い試合がありました。でも、その分ドラマが生まれていたのですが、もうそんなシーンは見れなさそうです。


午前と夕方の二部制の試験導入

これは今大会(3日間だけ)で試験的に導入したのですが、昼間の一番暑い時間帯を避け、午前中に2試合して、いったん間を空け、夕方17時から3試合目を行うといったものです。

観戦チケットも、午前の部と午後の部に完全に分けて販売されました。つまり、午前の部が終わればお客さんはいったん全員がスタジアムから出なくてはいけません。

今回、私もこの日に観戦してみたのですが、午前の部が終わった後、午後の部の開場まで3時間くらい空くので、近くの「ららぽーと」で時間をつぶしました。正直この空き時間をつぶすのが、お客さんとしては辛かったですね。

ただ、やはり暑さという面では、一番しんどい時間帯を避けるということは、非常に効果的だと思いました。夕方からナイターになる試合では、けっこう快適に観戦できたし、もちろん選手たちにも負担は少なかったでしょう。

 

高校野球連盟の保身

近年の暑さに対応するため、高野連もさまざまな対策を打ってきました。今回試験導入した二部制なんかは、もしかしたら全試合に導入することになるかもしれません。

ただ一方で、ちょっとやり過ぎなんじゃないかという声もあります。

その大きな理由として、新たに「7回制」にしたらどうかという案が浮上していることです。通常野球は9回までありますが、これを7回で終了するという案です。

7回にすれば当然試合は早く終わりますので、酷暑の中で試合をしている選手の疲労も減ります。観ているお客さんにとっても、早く決着がつくのは良いという人もいます。同じように酷暑のなか観戦していますから。

でも、この案には反対意見が多いです。

7回終了にすると、野球そのものが変わってしまいます。バッターも2打席しか立てない人が出てくるし、投手の数もそんなに必要なくなります。また、試合の前半に得点したチームがそのまま逃げ切る試合が多くなり、終盤に逆転するドラマも減ります。試合に出れる人数が減ってしまえば、長い目でみて野球人口が減ってしまいます。

私も、これら反対意見と同じです。

そもそも、7回制は「夏の大会」だけに限定するのでしょうか。オールシーズン高校野球は7回制にしてしまうのでしょうか。

前者の場合には、夏だけ戦い方がガラッと変わってしまうので、チームの戦略を作り上げるのが難しくなります。後者の場合は、やはり長期的にみて野球人口を減らしてしまうことに繋がります。

高野連は、選手の熱中症や怪我を防ぐため、ついに野球の根幹にまで手をつけようとし始めました。なぜここまでしようとするのでしょうか?

それは、世間からの批判をあまりにも恐れているからではないでしょうか。万が一、選手が熱中症で亡くなるなどの事件が起きてしまったら、責任を問われるのは運営側です。それを一番恐れているのだと思います。

 

最後に

高校球児にとって、いや、もっと言えばすべての野球少年にとって、甲子園でプレーすることは「夢」です。プロ野球選手になれる人はほんの一握りですが、甲子園でプレーすることはその何十倍も可能性があります。

なので、選手は甲子園を目指して毎日の厳しい練習を行っています。もちろん暑さ対策の練習もやっています。

高野連の方は、もっと選手や監督ら現場の声を聞いてから対策を考えてほしいですね。なぜなら、主役は選手(生徒)なのですから。

それではまた。

 

 

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