日本の観光地としての生存戦略
こんにちは。冨田です。
訪日外国人観光客が爆増しています。
日本政府観光局のデータによると、訪日外国人は、3月、4月と2ヶ月連続で300万人を超え、これで1月~4月の累計は1160万人となりました。
このペースでいけば、年間3000万人を超え、過去最高だったコロナ前の2019年を上回ります。
日本は他国に比べて物価が安い上に、円安も進行しているので旅費が安く済みます。それでいて、街は綺麗だし、食事は美味しい、おもてなしも素晴らしい。そんなわけで、訪日外国人が爆増するのも頷けます。
聖地巡礼スポットと豊富な観光資源
日本のアニメや漫画は世界的にも有名で、それらの聖地巡礼スポットが人気を集めています。
たとえばスラムダンクの聖地、江ノ島電鉄「鎌倉高校前駅」近くの踏切や、映画「君の名は。」のラストシーンで使われた、四ツ谷にある「須賀神社」など。
アニメの聖地は、掘れば掘るほどいろいろ出てくると思います。
また、日本には自然豊かな観光資源がたくさんあります。
日本には四季があるので、季節によって「自然」はその表情を変えます。ピンク色に染まる桜並木がきれいな時期もあれば、真っ白な雪化粧を纏う時期もあります。
そして、SNSによって外国人観光客の中で「映えスポット」がシェアされ、その場所へ人が集まります。
最近で言えば、富士山がローソンの上に乗ったように見える撮影スポットです。これは後で説明しますが、ちょっとした話題となりました。
オーバーツーリズムと、その対策
これだけ多くの外国人観光客が入ってくると、観光地はごった返して、地域住人からすれば普段の生活が圧迫されます。
京都や奈良など、歴史ある街並みも外国人だらけで、ゴミのポイ捨てや騒音など、さまざまな問題が指摘されています。
東京都内も、どこに行っても外国人観光客で埋め尽くされています。そのため、観光客以外の日本人からしてみれば、生活が窮屈になるし、交通渋滞を巻き起こして不便です。
このオーバーツーリズム(観光公害)の対策としては、観光地の入場料を高くしたり、観光税を導入したりして、来場人数を抑制するとともに、収益化してしまえば良いと思います。富士山の入山料や、京都の宿泊税など、すでに取り入れている場所もあります。
そこから収益を得ることが出来れば、地域の保全や改善に使うことができ、結果的に地元の人たちにも恩恵が得られます。
富士山ローソンの映えスポット
山梨県富士河口湖町にあるローソンの屋上に、富士山が乗っているように見えるスポットがあります。これがSNSでシェアされ、「映えスポット」として、外国人観光客が殺到したようです。
そこで問題となったのが、写真を撮りにきた観光客がゴミを撒き散らしたり、道路の真ん中に立って撮影して交通妨害をしたり、近隣住民にとって大迷惑な事態が起きました。
そこで町役場が行った対策が、歩道から富士山を見えなくするよう「黒幕」を歩道に設置するということです。見えなくしてしまえば、観光客も来なくなるだろうと。
さらに、道路の横断禁止の簡易看板を設置したり、専属の警備員を配置したりすることも検討しているようです。
これ、どう思いますか?
前述したように、オーバーツーリズムに対する策として、単純に「禁止」にするのではなく、適切に「課金」すれば良いと思うのですが。
禁止の看板を作るのではなく、もっと見やすい位置に歩道橋を作り、入場料を取るとか。そうすれば、交通整理も出来る上に、収益が生まれ、町や地域住民も潤います。
まとめ
日本は多くの外国人にとって、人気の観光地となっています。安くて安全で、魅力的な観光地として、世界中の人にバレてしまっています。
なので、このインバウンド需要はこれからもっともっと大きくなることが予想されます。
だとすれば、外国人観光客にとって、より便利で魅力的なサービスを提供し、且つ、適切に「課金」することが重要になってきます。
さらに言えば、富裕層向けのプレミアムサービスをつくり、それに見合った高い料金を頂けば良いのです。
日本のインバウンド需要は、いまゴールドラッシュを迎えようとしています。
「外国人来ないで!」、というスタンスではなく、「外国人ウェルカム!ウェルカム!」という考え方に変えていかないといけません。
それではまた。
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