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新型コロナにまつわるファクト

 

こんにちは。人材開発の冨田です。

3度目の緊急事態宣言が発出され、飲食店では終日お酒の提供がなくなりましたね。百貨店においては一斉休業要請となりました。事業者側にとっては本当に死活問題だと思います。

 

この件について、少し深掘りしてお話したいと思います。

 

まず、4月25日時点で日本においての新型コロナ総死亡者数が1万人を超えました。特にこの直近3か月間で5000人増と、一気に増えました。

要因としては、年末年始に押し寄せた第3波の影響が大きかったのだと思います。

その後いったん収まりかけましたが、すぐに大阪で変異ウイルスが暴れ始め、再度の緊急事態宣言となりました。

 

ホントこれは、ワクチン接種がある程度進むまでは、緊急事態宣言~解除と、この繰り返しのような気がします。

国民はもうウンザリしているのではないでしょうか。

でも、重症者や医療従事者のことを考えるとそんなため息をもらすこともできません。

なんだかなぁ、、という感じです。

 

ところで、世界を見渡してみて、日本はコロナに負けてしまった国なんでしょうか。そもそも勝った国なんて存在するのでしょうか。

 

ここで、ファクト(事実)を見てみましょう。

 

・人口100万人に対しての累計感染者数

アメリカ 9万3000人(9.3%)
日本   4000人(0.4%)

・人口100万人に対しての累計死亡者数

アメリカ 1679人(0.16%)
日本    73人(0.007%)

 

日本は、いずれの数字もアメリカの「4%」程度に過ぎないのです。

アメリカにおいてのワクチン接種のスピードは速く、新規感染者数も減ってきています。この事実だけ見ると、日本は大分遅れを取ってしまったと思われるでしょう。

しかし実際の結果は歴然です。日本の方がしっかりとコロナを抑えられているのです。

 

アメリカやヨーロッパ諸国は、国民の文化として「人権・自由」が奪われることを極端に嫌がります。

市民運動やデモが盛んなことや、マスクをする文化がないというのがその特徴を表しています。

したがって、国としては人流をコントロールできないためにロックダウンで強制的に止めるしかないのです。

日本のように「要請」に応じる国民性ではないため「罰則付き」のロックダウンで強制するわけです。

 

一方で、まったく逆の動きでコロナの抑え込みに成功した国としては中国があげられます。

中国では人権はまったく無視され、当初から強烈なロックダウンでコロナを封じ込めました。

その後もスマホの位置情報や街中に張りめぐらされた監視カメラで個人情報と行動履歴を完全に国に管理されています。

ちょっとでも感染者が見つかると、濃厚接触者は直ちに完全隔離させられ、その区内はすぐにロックダウンします。

これは中国が一党独裁国家のため強引な施策が打てるのです。そして逆らえる国民はいないのです。

 

でも、そんなふうに人権を無視されてまでもコロナを抑え込みたいですかね。

日本人は耐えられますかね?

欧米人にとってはあり得ないことでしょう。

なので、民主主義国家でみんなの「同調圧力」でのらりくらりとコロナを抑えている日本は、実は世界的に見ても決して悪くないのだと思います。

 

次に、日本国内に限ったファクトです。

 

毎年お馴染みのインフルエンザですが、日本での感染者数は毎年1000万人もいます。(2020年は50万人と例年の95%減でした)
そして死者数は毎年3000人です。

一方、コロナの死者数はこの1年間で9000人でした。

ただし、コロナの死者数は2020年6月より、速やかな報告のためにコロナ陽性者が入院中や療養中に亡くなった場合にすべて「コロナによる死」に計上するようになったため、従来であれば肺炎や癌による死と報告されていた事例が含まれています。
つまり数字は過剰計上されているのです。

 

また、日本の死者数は2010年から2019年まで10年連続で増加していましたが、2020年は前年より9373人減って11年ぶりの減少となりました。

世界の国々ではコロナの影響で死亡者数は増加しているのに、日本では減少していたのです。

 

最後に、医療についてのファクトです。

 

日本の病床数は全部で150万あり、そのうち新型コロナ患者を受け入れている病床数は6万です。(全体の4%)

人工呼吸器の数は全国推計で4万5000台あり、そのうち新型コロナでの利用は414台(全体の1%弱)

ECMO(エクモ)は全国で2200台あり、そのうち新型コロナに対しては44台が稼働中(全体の2%)

 

なぜこんなにも医療リソースが空いているのに医療がひっ迫となるのでしょうか。

 

これには構造的な問題があります。
日本は民間医療機関が8割で、公的医療機関が2割です。
つまり、コロナ受入れを指示できる公的医療機関が少ないため、前述のとおり受入れキャパシティが少ないのです。

コロナ受入れ病院に勤める医療従事者はみんな激務で休みなしですが、コロナ以外の病院(主に町医者)ではガラガラで暇、という状態なのです。

 

それじゃあ、民間病院が受入れしてくれたら良いのでは?と思われますが、現実的には難しいです。

コロナ患者を受け入れるということは、院内で完全に区分けできる部屋が無いと駄目だし、患者を診る医師や看護師も居ません。

気持ちとしては助けてあげたくても、構造的に無理なのです。

そう、誰も悪くないのです。

 

というわけで、結局何が言いたいのかと言いますと、日本はある程度コロナを抑えてきたからこそ、ワクチンも後回しにされています。

そして、ワクチン接種で集団免疫を獲得するまでは、この緩やかなロックダウンみたいな感じでダラダラとこの状態が続くのだと思います。

 

 

 

 

 

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