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日本の平均年収が上がらない要因とは

 

こんにちは。人材開発の冨田です。

最近のニュースでは、よく「円安」について取り上げられていますよね。石油などのエネルギー資源の高騰、そしてあらゆる原材料の高騰により、モノの値段が上がり続けています。

これはなぜかというと、日本という国は資源に乏しく、原材料は輸入に頼らざるを得ないからです。そして、今のように「円安局面」になると、企業は原価が高くなり利益を取れなくなるため、販売価格に転嫁せざるを得ないわけです。


結果、あらゆるモノの値段が上がっています。ユニクロ、牛丼屋、ハンバーガー屋などの大手チェーン、あるいは、小麦粉、食用油、飲料、乳製品など、スーパーに売っているたいていの食品。

そして、消費者物価指数は、日銀が目標にしていた「2%」を超えました。でもこれは、単に原材料が上がった分だけなので、給与所得に還元されているわけではありません。

ちなみに、アメリカの物価上昇率はもっとすごくて、「8%」を超え、空前の物価上昇率となっています。ですが、アメリカでは給与所得も上がっています。20年前から比べると、2倍~3倍となっています。


一方、日本の給与所得は、この20年間でまったく上がっていません。それどころか下がっています。(一番最近のデータでは平均433万円でした)

アメリカを始めとする先進国や、アジアなどの新興国では物価や給与が上がり続いている中、日本だけまったく給与が上がりません。要因としては、長らく続く「デフレ経済」によるものだとは思うのですが、もしかしたら別の要因もあるのではないかと思います。


そこで今日は、日本の平均給与が上がらないいくつかの「仮説」を紹介します。

 

定年退職する人と新卒で入社する人

日本はご存知の通り、少子高齢化が進んでいる国です。先進国でもっとも早く迎える「少子高齢化大国」なのです。

総務省の統計によると、昨年の総人口に占める65歳以上の人の割合は「29.1%」と、過去最高を更新し続けています。おそよ3人に1人が高齢者という状態です。

つまり、毎年毎年、「定年退職する人」の数は増え続けているということです。定年退職すると、その後、嘱託や契約社員で会社に居続けるか、完全に辞めて他でアルバイトなどするかと思います。

そうなると、現役時代にもらっていた給与よりはグッと下がるはずです。一方、新卒の初任給は、20年前からほとんど変わっていません。

これはつまり、高い給与をもらっていた人たちが毎年たくさん辞めていくので、日本全体の平均年収を押し下げているのではないでしょうか。

 

女性の社会進出

日本は、少子高齢化の構造であるがゆえに、現役世代が高齢世代を支えていかなくてはいけません。なので、毎年、社会保障費(税金)の負担は上がり続けています。

そうなると、夫の収入だけでは家計を支えられなくなるので、妻も働かざるを得ません。

というより、女性も、「専業主婦一択」の時代はとうの昔に終わっていて、自分らしく生きるという時代なのです。

とはいえ、女性が高収入を得られるかというと、日本ではまだまだ難しいと言わざるを得ません。正社員で採用される人たちよりも、派遣社員やパート・アルバイトで働く人の方がマジョリティです。

となると、女性が社会進出していけばいくほど、日本全体の平均給与は下がっていくのではないでしょうか。

 

外国人労働者

そしてもう一つ。働く女性が増えたことと同じように、外国人労働者も増え続けています。新型コロナが蔓延する2020年までは、外国人労働者の数は、毎年過去最高を更新し続けていました。

とりわけ目立つのが「技能実習生」です。技能実習生は、正確には日本の技能を学びに来ているという体なので、給与はめちゃくちゃ安いのです。1年目はほぼタダ働きの状態です。

あと、留学生のアルバイトも給与は安いです。留学生アルバイトは、都内のコンビニなんかではよく見かけると思います。むしろ、見かけないところはないくらいです。

日本人では、その安い給与ではなかなか雇える人はいませんが、技能実習生や留学生であれば雇えます。というかやってくれます。

なので、安い報酬で働く外国人労働者が増えたことも、日本全体の平均年収を下げている要因ではないでしょうか。

 

まとめ

ということで、日本人の平均年収が上がらない要因をいくつか紹介しました。

もちろん、一番大きな要因としては、長らく続くデフレ経済によるものだとは思いますが、いろいろな角度で考察していくことも大事です。

ものごとの原因はひとつではなく、さまざまな要素が複合的に絡み合ってできるものです。

「目に見えるものが、真実とは限らない。何が本当で、何が嘘か」

どこかで聞いたようなセリフですが。。

それではまた。

 

 

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