
求人媒体や採用手法は劇的に進化したが「○○」だけは進化しない
こんにちは。冨田です。
私が新卒で人材業界に飛び込んだのは2000年です。
この時代にスマートフォンなど存在せず、携帯電話ですらすべての人が持っているわけではありませんでした。
求人募集と言えば、今ではほぼオワコンに近いですが、「新聞折込チラシ」や「求人雑誌」、あるいは「ポスティングチラシ」が主流でした。
そして、求人広告には必ずと言っていいほど面接場所の地図が載っていました。
求人に応募した人は地図を片手に、履歴書を持って派遣会社の事務所を訪れます。
来社してもらって、面接を行い、その履歴書をファイルに綴じるのが派遣会社の通常業務でした。
応募者のファイルは戦場カメラマン(古!)のように分厚く積み重ねられ、担当者はそのファイルをペラペラめくりながらキャスティング(掘り起こし)をしていたのです。
25年後の現在
ところが現在ではどうでしょうか。
求人情報は紙媒体からウェブ媒体へ移り、さらにスマートフォンの普及で、アプリやウェブ検索が求人広告の主戦場になりました。
スマホにGoogleマップが搭載されているため地図の掲載は必要なくなり、そもそも面接もウェブ上で完結しちゃっています。
応募情報はデジタルデータで管理されるため履歴書は不要、オンラインで面接をするため来社も不要。来社が不要なので、北海道から沖縄の応募者まで面接が可能で、なんなら、応募してすぐに面接だって出来ます。
昔に比べると劇的な変化です。
これらの変化はテクノロジーによるものです。
テクノロジーの進化によって私たちの働き方や求人・採用のプロセスが大きく効率化されました。
結果、採用に関わる時間とコストは大幅に削減され、応募者と企業双方にとって、利便性が飛躍的に増しました。
進化しないものもある
しかし一方で、業界に長年いる私にとっては、この劇的な進化の中でも、一つだけまったく変わらないことがあります。
それは「人を見る目」です。
つまり人材の質や職場への定着率という課題です。
求人媒体が紙からウェブへ、そしてスマホアプリやSNSに移っても、私たちが採用した派遣社員の「定着率」はそれほど変わりません。
デジタル化された情報だけで、どれだけその人が職場にフィットするか、定着できるかという本質的な部分は判断しきれないのです。
応募者の内面やモチベーション、職場との相性は、いくらテクノロジーが進化しても、実際に働き始めるまでは分からないのが実情です。
大事なことは何か?
この業界に長年いて気付いたことがあります。
それは、人材の採用というのは、根本的に「人と人のコミュニケーション」であるということです。
テクノロジーが進化しても、人間が持つ感情、価値観、コミュニケーション能力などの要素は変わりません。
職場での人間関係が上手くいくかどうか、仕事にやりがいを感じられるかどうかは、求人情報をどれだけ便利に閲覧できるかとはまったく別次元の問題なのです。
もちろん、AIによるマッチング精度の向上や、過去データを活用した定着予測など、新しい技術で改善できる余地はあります。
しかし、それでも最終的には人間が「この人はうちの職場に合いそうだ」と直感的に判断する場面が残ります。
つまり、人材採用のプロセスはデジタル化できても、最後の「人を見る目」という部分にはまだまだ人間の経験や感覚が求められるのです。
まとめ
人材業界で25年、私は求人媒体や採用手法の変遷を肌で感じてきました。
そして今、あらためて思います。
どんなにテクノロジーが進化しても、「人と人が関わる本質」は変わらない。
つまり、人が人を採用するという行為においては、成功率100%はありえない。どんな時代になっても変わらない、永遠の課題なのです。
ということで、我々はその永遠の課題と向き合っていくしかなさそうです。
それではまた。
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