2023年の大谷翔平を語っても良いでしょうか
こんにちは。冨田です。
大谷翔平選手の活躍する姿を毎日ネットニュースで目にしますが、私は毎朝そのニュースを見るのが日課になっています。活躍するのが当たり前すぎて、今日もいい天気だなぁとか、もうそんな感じです。
さて今日は、大谷翔平ウォッチャーの私からみて、今年の大谷翔平選手の変化点と、その凄さを語ってもよろしいでしょうか?(ダメと言われても語ります)
打者大谷翔平はバケモノレベル
何と言っても今年の大谷は打撃がヤバイです。バケモノレベルに到達しています。
春先に行われたWBCでは、大谷のバッティング練習はまさに「ショータイム」でした。
日本の球場でもポンポンスタンド最上段に放り込んでいましたが、決勝大会のアメリカ、マイアミの球場でも同じようにスタンド最上段や巨大スクリーンにぶち込んでいました。
アメリカ代表のメジャーリーガーたちも、大谷の打撃練習が始まるとゾロゾロ出てきてスマホで撮影するなど、まさに世界トップクラスのバッターなんだなと実感させられました。
長いバットに変えた
今年の大きな変化点としては、バットを変えたことです。昨年までのバットより「1インチ(約2.54センチ)」長いバットに変えました。
なぜ長くするのかというと、飛距離を伸ばすためです。実は昨年、MLBのボールは飛ばないボールに差し替えられました。全体的にホームラン数が減ったのはそのせいです。大谷自身もそれは実感していました。
なので、今年は長いバットを新調し飛距離を伸ばそうと試みたのです。長いバットは遠心力が増して、飛距離が伸びるためです。
ただ、バットの長さを「1インチ」変えるというのは、すごく思い切ったことです。昨年までのミートポイントから「2.5センチ」ズレるわけなので、最初はどうしたって差し込まれます。
実際、開幕してからしばらくは、速い球には差し込まれていて、空振りとかファウルとかになっていました。それが、5月下旬頃からアジャストし始めた印象です。
そして6月の爆発的な活躍につながりました。
構えた時に打てるか決まる
大谷選手の試合後のインタビューでこんな発言がありました。「構えた時の投手の見え方で、その打席で打てるかどうかが分かる」と。
もうこれは、大谷翔平でしか分からない感覚です。具体的な箇所ではなくて、全体的なバランスだということです。
たしかに、今年のバッティングフォームを見ると、下半身を少し下げ気味で構える時もあれば、少し棒立ちのように構える時もありました。
どっちが良いとかではなくて、その時の自分のフィジカル面や、相手投手のフォームのタイミングだったり、細かい部分をアジャストしているようです。
守備シフトのルール変更
今年からメジャーリーグでは、極端な守備シフトを敷くことは禁止されました。昨年までであれば、打者の過去のデータをみて、飛ぶ確率の高い方へ極端に守備位置を変えていました。
大谷選手であれば、ファーストベースとセカンドベースの間に野手3人を置いて、そのうち一人は外野にほど近いところを守っていました。
これでは、会心のバッティングをしたところで、野手の守備の網にかかってしまいます。これで損したヒットがたくさんあるというわけです。
もちろん大谷選手だけに関わることでは無いのですが、打球速度が速く引っ張り打球が多い大谷には不利な守備シフトでした。
今年はその極端なシフトを敷かれないために、野手の間を抜ける打球が増えたのです。そういったこともあり、打率は3割と、今までで一番高い率をキープしています。
投手大谷翔平は過酷
一方、投手大谷翔平はどうでしょうか。
今年の変化点としては、ローテーション間隔が、昨年の中6日から中5日に変更されたことです。これはつまり、昨年よりも登板日が増えているということです。
ファンからすれば、投げる機会が増えて大谷投手を多く観られるのでとてもありがたいのですが、当の本人としては、この「1日分」短くなることで、体の負担がとてつもなく増えます。
もちろん、これは大谷選手の希望であって、やらされているわけではありません。あくまで、本人がもっとたくさん投げたいと言っているからです。
でも、プロのピッチャーから言わせると、この「1日」は大きいらしいです。投手は登板後に数日かけて体を回復させるのですが、1日で体の張りが全然違うみたいです。
ピッチクロック・ルールへの対応
今年からMLBでは大きなルール変更がありました。ピッチャーの投げる間隔を「15秒」以内で投げなくてはいけなくなりました。15秒を超えると「ワンボール」が追加されます。
大谷選手は、登板日でも打者として出場していますから、とんでもなく疲れるのです。昨年までは、投球間隔はゆっくりと時間をかけて投げていましたが、今年はそれができません。
さらにピッチクロック・ルールには、前打者から次打者を迎える際に30秒の制限時間が設定されているほか、攻守交代時も2分15秒以内と決められています。
このようなことから、おそらく登板日は相当な疲労度だと思います。ですが、投手大谷もさることながら、登板日の打者大谷はめちゃくちゃ打ってます。ほんと底知れない選手です。
球種、配球は毎試合変える
大谷投手は100マイル(160キロ)の豪速球を持っていながら、球種が多いのが特徴です。中でも代表的な変化球が、横に大きく曲がる「スイーパー」と言われる球種です。ホームベースの両サイド分曲がりますので、これはなかなか打つことができません。
しかし、相手チームも研究していますので、全員がスイーパー狙いで、ちょっと打ちこまれた時もありました。
しかし、大谷投手の球種はすべて一級品なので、試合ごとに配球を変え、狙い球を絞らせないようにもしています。
そして、今年は何を投げるかすべて大谷自身がサインを出して決めています。「ピッチコム」という器具を使って、音でキャッチャーにサインを送ります。
これが今年大きく変わった点なのかなと思います。
大谷翔平がレベチなわけ
メジャーは日本のプロ野球よりも長く、全162試合あります。そしていまシーズンの半分を終えたところです。
前半戦の大谷翔平選手の成績を見てみましょう。
※引用 NHK特設サイト※
【打者編】
打率.302(6位) 本塁打32(1位) 打点71(2位) OPS1.045(1位)
【投手編】
勝利7(12位) 防御率3.32(12位) 奪三振132(2位) 被打率.189(2位)
これ、えげつないことになっています。
メジャー30球団のトップ中のトップの能力を持ったピッチャーとバッターが、同じ人間であるということです。
大谷翔平が出現したことで、これから二刀流の選手が出てくるかもしれません。ピッチャーをやりながらバッターもやっている。そんな選手は出てくるかもしれませんね。
ただ、大谷翔平のように、「どちらの能力」も「メジャートップクラス」の選手というのは、この先100年は出てこないように思います。
すべては大好きな野球のために
大谷翔平選手の野球にかける情熱は広く知られているところですが、たとえば毎日10時間睡眠をとるとか、シーズン中は外に出歩かないとか。
ニューヨーク遠征に行った時もホテルのみで、まだ一度もニューヨークの街に出たことがないとか。。
昨年のシーズンオフに日本に帰国した時も、3回しか外食しなかったらしいです。自宅マンションとトレーニングジムの往復だけでオフを過ごすなんて、ストイック過ぎます。
でも、大谷翔平にとってみたら、野球の試合をしている時が何よりも至福の時なんだと思います。試合の中であれこれ試して、うまく行く時もあればうまくいかない時もある。それなら、次はこうしてみようとか、シーズン中はとにかく試行錯誤の連続ですが、本人はそれを楽しんでいます。
そして、その圧倒的なパフォーマンスで世界中の人たちを驚かせ、楽しませているのです。
ということで、長くなりましたが、今年の大谷翔平の変化点と凄さについて語らせていただきました。
それではまた。
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