サンクコストとはなんぞや
こんにちは。人材開発の冨田です。
例年であれば忘年会シーズンですが、今年の師走は何とも言えない消化不良感がありますね。
我々はまだ良いですが、多くの飲食店や医療従事者にとっては、さぞかし大変な年越しになるでしょう。。
さて本題ですが、ビジネスシーンなどで使う「サンクコスト」という言葉をご存知でしょうか。
これは、サンク(埋没)コスト(費用)=「埋没費用」という意味です。
一言で説明すると、「もう取り戻すことのできない費用」のことです。
違った言い方をすれば、「損切り」のことです。
例えばダムの建設でいうと、数千億円が掛かる大規模な投資なのですが、建設の途中で、実は十分に効果が得られないと分かった時、その建設を途中でやめられるのか?という事になります。
そこで判断する考え方として、「サンクコスト」が用いられます。
今後、そのダムを完成させたとしても得られる利益が少ないのならば、この途中の段階で「中止する」という判断をするべきです。
つまり、すでにかけてしまった数千億円は「もう取り戻すことのできない費用」=「サンクコスト」となります。
仮にこのまま作り続ければ、もっと膨大な費用がかかりますし、その後の管理費用も継続的にかかります。
なので、ここで中止にする事でその後の出血を止められるという事です。
もっと身近な例えでいきましょう。
パチンコの例
Aさんは、この日すでに2万円を使ってしまいました。
もう大分回転させているので、そろそろ当たりが来ても良いはずです。
ただ、最近この台が出ている雰囲気はありません。ここでやめるべきか。続けるべきか。
2万円も使ったのに、ここでやめるのはもったいない。この後、もし他の人が出たらと思うと、悔しくてしょうがない。
でも、この後さらにつぎ込んでドツボにハマるより、ここで「損切り」しておいた方が良いのではないか。
これ以上お金をかけても得られる利益が少ないと判断してやめた場合、この2万円は「サンクコスト」となります。
観戦チケットの例
Bさんは、待ちに待ったひいきのチームの試合観戦当日。
ウキウキで家を出てスタジアムに着いた時、身体が凍りつきました。
家にチケットを忘れてしまったのです。
すかさず時計を見る。どう考えても家に戻っている時間はない。取りに帰ったら試合は終わってしまうかもしれない。
そしてチケット売り場へ走る。
わずかに自由席の当日券が残っている。
さあここで考えます。
本来は必要のなかった余分なお金がかかってしまうが、当日券を買って自由席でも試合を観るか、今回は観戦をあきらめて帰るか。
この試合を、倍のお金がかかっても良いから観る価値があるのか、倍のお金を払ってまで観る価値はないのか。
Bさんは追加のお金を払って観戦することにしました。
この時、事前に買っていた指定席のチケット代は、どちらにしても戻ってこない費用=「サンクコスト」となります。
彼女の例
Cさんは、学生の頃から付き合っている彼女がいます。
今年で10年目です。
もう、このまま結婚していくのだろうなあ。そう思っていたある日、突然彼女が別れたいと言ってきました。
でも実はそんな空気も感じていました。
付き合いが長いためになんとなく家族のような関係になりつつあったので、二人の中で刺激が無くなっていったのでしょう。
激しく引き留めることもなくCさんも了承しました。
さてここで、サンクコストとは何でしょうか?
今まで彼女にプレゼントしてきた物、食事代や飲み代、あらゆるものがもう取り戻せない費用=「サンクコスト」というわけです。
でもそれは違います。
過去10年間の彼女との良き思い出は、自分を男として成長させてくれた事でもあるので、このケースはサンクコスト(埋没費用)ではないですね。
これは「自己投資」と言えます。
ということで、「サンクコスト」とはもう取り戻すことの出来ない費用であり、もったいないからと言ってそこにズルズルと引っ張られると、更に余計なコストがかかってしまいますよ。
とそういうわけです。
皆さんの身近なところでも、この「サンクコスト」に該当するものはあるのではないでしょうか。
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