あらゆるものが「フリーミアム」で成り立っている
こんにちは。人材開発の冨田です。
割とポピュラーなビジネスモデルである「フリーミアム」というのをご存知でしょうか。
フリーミアムとは、基本的サービスや商品を無料で提供する「フリー」と、より高度なサービスや商品を有料で提供する「プレミアム」を、あわせて収益を確保するビジネスモデルのことです。
つまり、無料会員さんと有料会員さんが同居していて、有料会員さんから頂くお金でサービスが運営できており、そのおかげで、無料会員さんはサービスを利用できるというものです。
これは、オンラインサービスの世界ではよく見かけますね。
たとえば、Evernoteや DropboxなどのWEB上のストレージ(容量)を提供するサービス。あるいは、スマホゲームやWEBマンガなど、途中までは無料で読めたり遊べたりして、一定以上先は「課金」が必要なエンタメオンラインサービス。
これらのサービスは、割とみなさん馴染みがあるのではないでしょうか。スマホのアプリなんかは、ほとんどがこの「フリーミアム」形式で提供されていると思います。
そして、この「フリーミアム」は、何もオンラインの世界だけで採用されているビジネスモデルではありません。
オフラインの世界
たとえば、野球やサッカーなどのスタジアムにおいても、「VIP席」というのがありますよね。
部屋は屋内に設置されて、ふかふかのソファーの前には大きなモニターがあり、目の前の試合が映し出されています。
外のテラス席へ行けば、一般席を見下ろす形で生の試合も観られます。担当のコンシェルジュがいて、食べ物や飲み物を注文することができます。
また、飛行機のファーストクラスなんかも、ある意味VIP席ですよね。広々としたパーソナルスペースとなっており、座席は足が伸ばせるほどゆったりしていて、リクライニングも思いっきり下げて寝ることもできます。
ホテルのスイートルームも同様ですね。無駄に大きな部屋がいくつもあり、とても一泊では使いきれないほどの贅沢な設備が備えつけられています。
これらVIP席やVIPルームは、一般料金の10〜100倍もする高額料金です。
でも、中にはこう言う人がいます。
その無駄に広いスペースを、一般席にした方が、たくさんのお客さんを入れられるじゃないか。それは贔屓じゃないのか。
確かに、そういう意見もありますね。
ただ、それは根本で間違っています。逆なんです。
VIP席があるから、一般席は安価に設定できるのです。つまり、VIPの人がたくさんのお金を支払ってくれるから、一般の人たちが安い値段で購入できるということです。
これは「フリーミアム」の考え方と同じですよね。フリー(無料)ではないですが、安価にサービスを享受できるという点では同じことです。
国の制度
そしてこれは、大きな意味では国の制度も同じです。
たとえば、失業保険は、元気でバリバリ働ける人たちが、働けない人たちを助けています。健康保険においても、健康な人たちが、体の弱い人たちを助けています。
同じ「保険料」を支払っているのですが、健康でバリバリ働いている人たちは、お金を支払うばかりで、サービスを享受することはありません。
この仕組みを「共助」と言いますが、見方を変えれば「フリーミアム」的な仕組みじゃないでしょうか。
もっと分かりやすいのが「生活保護」です。
これは保険料からの拠出ではなく、「税金」で賄っていますので、「公助」であり、より「フリーミアム」的な仕組みであると言えます。
世界の巨大企業
もっと大きなスケールでいうと、GAFAなどの世界的企業も「フリーミアム」的な構造となっています。
GAFAには、世界中の「富」が一挙に集中し、とんでもない時価総額となっています。
そんな富が集中している企業は、世界的なイノベーションを生み出し続けています。
考えてみてください。
たとえばGoogle。知りたいことがあれば何でも瞬時に知ることができます。行きたいところがあれば、ルート方法や所要時間など、丁寧にナビをしてくれます。カレンダーもメールも無料で使えます。
何か欲しいものがあれば、Amazonでポチれば明日には自宅に届けてくれます。
Facebookを使えば、昔の友達や知り合いと繋がることができ、容易にコミュニケーションを取ることができます。
これら世界的企業は、「超絶便利」なサービスを、世界中の人々に「無料」で使わせてくれています。
厳密にいうと、「広告収入」モデルだったりするのですが、大きな意味でいうと、富めるものが、そうじゃない多くの人たちに、無料で使えるサービスを提供してくれるという意味においては、「フリーミアム」と言えるのではないでしょうか。
まとめ
このように、「フリーミアム」という概念は、大きな意味で捉えると、リアルの世界でもたくさん当てはまることがあります。
めちゃくちゃエッジを効かせて言うと、「お金を持っている人が、お金を持っていない人に、無料でサービスを利用させてくれる仕組み」と言えるのではないでしょうか。
これは、ある意味「民主主義の知恵」だと思うのです。
富めるものがたくさんお金を出して、プレミアムなサービスを享受して、そうじゃない一般庶民は、無料で最低限のサービスを享受できる仕組み。
これは、とても良い仕組みだと、私は思います。
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