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たまごの説

こんにちは。広報チームの岡野です。

 

皆さま『たまご』はお好きですか?

 

かく言う筆者は、十数年前まで甘い味付けのたまご料理やたまごを使ったデザート以外、あまり好んで食べなかったんです。

それがどういうわけか、栃木県のとある養鶏場さんの直売所で買ったたまごを食べてから、たまごに対する認識が一転。

何の料理においても、たまごという食べ物が大好きになってしまったんです。

食べ物の好き嫌いがある時に「○○が苦手なんだよね」と言うと「それは本当に美味しい○○を食べてないからだよ~」なんて言われたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

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筆者は比較的食べず嫌いはせず、何でも食べてきたつもりでいたので食べ物に対する先入観はないつもりでいたんですね…。

なので、身近な食べ物に対する認識がある日突然変わってしまう…という体験を身を持ってするとは思ってもみなかったわけです。

が…その日は見事にやってきたんです…。

 

そんなこんなで、筆者はたまごに対して、いわゆる「ハマった」という状態になってしまったんですが…時は十数年前。

ついつい、1日数個のたまごを消費していた日もあった筆者…。

しかし当時、それは問題だとされていたんですね。

 

皆さま「食事摂取基準」という言葉を聞いたり、目にしたりしたことはありますでしょうか?

この「食事摂取基準」というのは、日本人が健康を維持したり、増進したりするために摂取をするべきとされる各栄養素やエネルギーの基準量を示したもので、厚生労働省から5年ごとに発表されている情報です。

 

よく、十年一昔なんて言われ方をしますが、今から約10年前の2010年に発表されていた「食事摂取基準」によると「たまごは1日1個まで」という基準になっていたんですね。

皆さまの中にも、「たまごは1日1個まで」という話をTVなどで観たりしたことがあるなぁ…という方が多いのではないでしょうか?

 

というのも、「たまごはコレステロールを多く含むので、食べるとコレステロール値が上昇する」と言われていたんです。

コレステロール値が上がると心血管疾患に繋がりますから、そう言われているからには守らないといけないし、連日食べるのは控えるべきだよなぁ…となりますよね?

 

なんでも、この「たまごは1日1個まで」という摂取基準は、1970年代の研究結果をもとに定められていたということですから、かなり前から「たまごは1日1個まで」説はあったんだと思います。(筆者も親から、当たり前のように言われていたことだったので、なるべく、たまご料理を控えたりする努力はしていたわけなのですが…)

 

しかし、この常識のように言われていたこの説…実は2015年に発表された「食事摂取基準」で消えていたんです。

近年の研究から、「コレステロールを多く含む食品を食べたとしても、血中コレステロール値には影響がない」という研究報告がたくさん出てきたそうなんです。

それどころか、今度は「たまごを1日1個食べると、心血管疾患のリスクが低下する」なんていう研究結果が飛び出してきました。

たまごに対する印象が、「コレステロール値の大敵」という、ネガティブなイメージから、「心血管疾患のリスクを低減させる食べ物」というポジティブなイメージに、いきなり変換されましたよね。

 

まあ、だからといって単一の食品をたくさん食べるのはよくないことですから、一日にたまごを何個でも食べてもよいという話にはならないと思いますが、それまで、さもこれぞ常識であるとされていた事柄がふとした瞬間にガラッと変わっている…というのは、これは何ともいえない体験です。

 

『たまご』という食べ物に関して、①に「食に対する認識革命」があり、②に「たまご1日1個説の崩壊」があり、とにかく驚かされ続けているような気がしています。

 

そして、実は今年の春にも、たまごに関する常識の改定があったんですね。

それは、12年ぶりに改定となった「授乳・離乳の支援ガイド」の中の項目になります。

「授乳・離乳の支援ガイド」とは、厚生労働省が策定して、各自治体で授乳や離乳食指導の指針となるものです。

なので、この「授乳・離乳の支援ガイド」の内容に基づいて、授乳や離乳食を進めるよう、お父さんやお母さん達は保健師などからの指導を受けることになるのですが…実際のところ、その内容は12年もの間、改定がされていなかったんですね。

もはや常識化されていたと言ってもよいレベルだと思います。

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では、そんな「授乳・離乳の支援ガイド」の『たまご』に関する記述の何が変わったのかというと…

従来、「たまごは、赤ちゃんに早くから食べさせるとアレルギーを起こす」とされていて、離乳食での開始時期は7~8ヶ月頃となっていました。

一般に離乳食の開始時期とされている5~6ヶ月より、少し遅れての設定をされていたんですね。

そんなことから、7~8ヶ月になっても、たまごを与えることに消極的なお父さんお母さんもおり、極端な例では「1歳までたまごは与えないようにした」なんていう話もあるほどでした。

しかし、最新の研究で「赤ちゃんに、たまごを与える時期を遅らせれば遅らせるほど、たまごアレルギーが出やすくなる」ということが分かったんです。

 

完全に、これまでとは正反対の結論が出てきてしまったんですね。

これを受け、「授乳・離乳の支援ガイド」は離乳食のたまごの開始時期を5~6ヶ月に変更することとなったわけです。

 

本当に『たまご』に関することというのは、正反対の説が正論として扱われるようになるという点で、物凄く興味深い…と思ってしまうのは筆者だけでしょうか?

筆者、たまごの味はもちろんのことですが、もうその存在自体が好きになりそうです。

 

でも、今回はたまたま『たまご』に関することでしたが、これと同じような話は『たまご』だけに留まるものではないですよね。

「自分が常識だと思っていた事柄が、もしかしたら明日変わるかもしれない」というのは少し怖くもありますが、何だかゾクゾクと好奇心が刺激されたりしませんか?

まるで「世にも奇妙な○語」に出てきそうな話ですが、もしかしたら常にアンテナを張っていないと古い常識に囚われてしまうのかもしれませんね。

 

 

さて、ここで余談ですが、この記事で筆者は『たまご』をわざとひらがなで表記しました。

例えばパソコンなどで『たまご』を漢字に変換しようとすると、「卵」と「玉子」の2つが出てきますよね。この2つの違いってご存知ですか?

 

厳密には下記のように定義されているようです。

 

・「卵」 … 生物学的意味での『たまご』を指し、孵化して育つことを前提とする。

・「玉子」… 食用を目的とした『たまご』を指し、特に鳥類のものを言う。

 

しかし、一般的な使い分けは、明確な線引きこそないものの下記になると言われています。

 

・「卵」 … 生の状態の『たまご』のこと。

・「玉子」… 調理済みの『たまご』のこと。

 

今回、筆者は鶏の『たまご』のことを書いていますが、鶏の『たまご』は、生でも調理済みでも大好きなため漢字に変換できませんでした(笑)

 

(そういえば、何やら、神奈川県相模原市には「たまご街道」なる、地元の養鶏場さんたちの直売所やカフェが集まる地域があるようですね。美味しいたまごを求めて、そのうち行ってみたいと思います)

 

それではこの辺で失礼いたします。

 

 

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