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サラ金の歴史

 

こんにちは。人材開発の冨田です。

今日は、サラ金の歴史についてお話します。サラ金、いわゆる「サラリーマン金融」のことですが、一体いつから始まったのでしょうか。その変遷を辿ってみたいと思います。


もともと、個人間でのお金の貸し借り自体は戦前からあったのですが、事業としてやり始めたのは、1960年代からです。消費者金融で有名な、アコム、プロミス、アイフル、武富士、レイクなどは、この頃に創業しました。

最初は、上昇志向の高いサラリーマンだけに貸していました。たとえば、出世のための交際費としての「飲み代」や「ゴルフ」や「マージャン」など、いわゆる「前向き」な支出に対しての貸付け需要です。

こういう人たちは、バリバリ仕事して出世して、しっかり返済してくれる人たちです。そして世の中は、生活家電が急激に浸透していく時代だったため、借金してまで家電が欲しいという「強烈な物欲」があったのです。


ただし、1970年代に入ると、高度経済成長にかげりが見え始め、どちらかというと、生活困窮者に対する貸付けが増えていきます。いわゆる「後ろ向き」な需要です。

この頃の金利は、年利100%が当たり前でした。これはつまり、100万円借りたら、1年後には借金は200万に膨らみます。こんな高金利だと、当然返せない人も増えます。そして、夜逃げや自殺などが増え、徐々に「社会問題化」していきます。


そうなると、当然規制が入ります。1983年に「貸金業規制法」が成立し「出資法」も改正され、上限金利が「109.5%」から「73%」に引き下げられました。その後も上限金利は引き下げられていきます。

加えて、銀行からの融資額も抑えられ、サラ金大手各社は「冬の時代」を迎えていくのですが、バブル期を境に息を吹き返し、再び急成長を遂げていきます。


その原動力となったのが、1993年に登場した「自動契約機」です。一番有名なのがアコムの「むじんくん」だと思います。この自動機の導入により、低コストで全国に店舗数を増やして、サラ金は多くの新規顧客を獲得していきました。

銀行からの借り入れられる融資額も増え、キャッチーなCMなどで一般大衆への認知度も上がり、この頃には次々と株式上場し、経団連へも入会しています。名実ともに一流企業の仲間入りを果たしました。


がしかし、栄華を極めたサラ金業界は、2000年に入る頃から一転して没落し始めます。その原因は、やはり「貸し倒れ」の増大です。バブル後の顧客の苦境は深刻でした。「多重債務者」や「自己破産者」が増え、返済不可能な人の割合が増えていきました。

そして、サラ金に対する批判の声も次第に大きくなっていきました。その呼び水となったのが、「商工ローン」や「ヤミ金業者」の存在です。とくにヤミ金の取り立ての厳しさは、サラ金の比ではありません。さらに、反社会勢力も関わっていることもしばしば。

「裏のヤミ金」に対して「表のサラ金」ですが、世間には金貸しにはダークなイメージが植えつけられました。

そして、世論に動かされるように、2010年に施行された「改正貸金業規制法」により、上限金利は「29.2%」から「20%」に大きく引き下げられました。

この改正は、サラ金業界にとっては極めて大きなものになりました。このあたりから、サラ金業界は、大手銀行の傘下となり、ほぼ完全に銀行システムの内部に組みこまれていきました。


それでは、次回は、サラ金がなぜ生まれたのか、そのあたりを解説いたします。

それではまた。

 

 

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