広陵高校野球部の献身的な心
こんにちは。人材開発の冨田です。
先日YouTubeを見ていて、ふと高校野球のチャンネルがレコメンドされたので観てみました。
高校野球の名門高である広島県の「広陵高校」の特集でした。
広陵高校野球部は多くのプロ野球選手を輩出していて、有名なところでは、すでに引退していますが金本知憲氏や二岡智宏氏、現役では巨人の小林誠司捕手、広島の野村祐輔投手、DeNAの佐野恵太選手、メジャーに行った有原航平投手、甲子園のホームラン大会記録を作った広島の中村奨成捕手などです。
野球に詳しい人は分かると思いますが、そうそうたるメンツですよね。
そんな広陵高校野球部ですが、部員はなんと150名もいます。
単純計算で一学年50人ですね。野球は1チーム9人なので一学年で5チームも作れます。
広陵高校野球部はスカウトもしていないし入部テストも無いらしく、入りたいという意欲のある生徒は基本的に入部OKとするそうです。
とはいえ、野球の上手い下手はピンキリですから、入部したとしても試合に出られない子の方が圧倒的に多いのです。
もっと言うと、入部を受け付ける際に本人に直接確認することもあるようです。
「申し訳ないが、3年間試合に出場することはないと思いますよ」
と、はっきりと伝えますが、それでも本人は了承した上で入部を希望するらしいです。
これはどういうことなんでしょうかね。。
広陵高校野球部に所属していれば、大学の進学に有利に働くからでしょうか。
名門広陵野球部の肩書きが欲しいからでしょうか。
教育者として有名な中井監督のもとで野球がやりたいからでしょうか。
そのへんの動機がよくわからないですが。。
もちろん、そんな形で入部する子は少数派で、しっかりレギュラーを目指して、甲子園を目指して入部する子が多数派です。
ところで監督さんは150名もの部員の名前を覚えられるのでしょうか。
私はまったく自信がありません。。
さておき、この動画の内容とは、2020年の夏の地方大会前、ベンチ入りメンバーから外れた選手たちにフォーカスしているものでした。
ベンチ入りできる選手は18名なので、約130名は試合に出られません。
ほとんどの選手が試合に出られないのです。
普段の練習を見ていても、メンバー外の選手たちはボール拾いやボール回しをしたり、あるいはグラウンド整備をしたりと、プレーをすることはありません。
彼らの主な活動は、レギュラーメンバーが練習に集中できるようにサポートすることです。
そんなメンバー外の彼らですが、夏の大会前に毎年恒例の他校との交流戦というのがあります。
彼らにとって、部活生活の最後の花道であり、この一試合が正真正銘最後の試合となります。
しかも全員が出られるわけではありません。
3年生の中でも2軍と言われるメンバーだけです。
すごいヒエラルキーですよね。
そして、その交流戦だけはレギュラーメンバーがサポートにまわります。道具を運んだり、試合中は大きな声で応援歌を歌ったり、仲間たちを全力で応援します。
スタンドには選手の親御さんらが観戦に来ています。息子の最後の勇姿を目に焼き付けるために。
その試合での彼らの全力プレーは、はつらつとしていてとても清々しいものです。
その勇姿を見て泣き出すお母さんも多くいます。
試合の勝敗は関係なく、たとえどんなに大差が開いたとしても結果は必ず「引き分け」です。
試合が終わればみんな笑顔で抱き合います。その日だけは、メンバー外の選手が主役です。
そして翌日には、レギュラーメンバーたちを全力でサポートする側に戻ります。ここから夏の大会へ向け部員全員が心を一つに頑張っていくわけです。
メンバーと、メンバー外の選手たち、同じ高校生なのにこれだけ格差があると嫌になってしまう子もいるでしょうに。
これだけ献身的な心を持ち合わせているのは、中井監督の熱心な人間教育によるものでしょう。
そして象徴的だったのが、2017年の夏の甲子園で準優勝した時の中村奨成選手のインタビューです。
「僕たちがここまで来れたのは、控えのメンバーやスタンドにいるメンバーたちとチーム一丸になってやってこれたからです」
一言一句は合っていないかもしれませんが、こんな内容のことを言っていた記憶があります。
広陵高校野球部は、中井監督の人間教育のもと、すばらしい選手たちが育っていくのだなあと感じた動画でした。
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