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理不尽と戦うか、理不尽の中で戦うか

 

こんにちは。冨田です。

4月に入社された新入社員は、社会人生活がスタートしておよそ1ヶ月が経過しますが、そろそろ疲れが出てきているのではないでしょうか。どうでしょうか。

緊張感のある日々、そして先輩方と過ごす中、いろいろと気疲れがあると思います。時には「理不尽」だと感じることもあるのではないでしょうか。

社会人になると、理不尽なことが多くなります。あらゆるシーンで、上下関係があり、取引関係があり、損得関係があります。社会に出ると、なかなか自分の正義が通用しないものです。

そこで今日は、そんな「理不尽」に対する攻略法を、二つの事例から一緒に考えていきたいと思います。

 

MLBのピッチクロックルール

メジャーリーグベースボール(MLB)では、昨年から大きなルール変更がありました。それは、「ピッチクロック」という新ルールの導入です。

簡単に説明すると、ピッチャーは早く投げて、バッターは早く構えて、みんなで試合時間を短縮しましょう、というものです。

MLBは、NFL(フットボール)やNBA(バスケット)と比べて試合時間が長いため、ファン離れが懸念されていました。

そこで、試合時間を短縮するために、ピッチャーは「15秒」以内に投げなくてはいけないという新ルールを作ったのです。アメリカらしい強引なやり方です。

その結果どうなったかというと、試合時間は劇的に短くなりました。平均で3時間かかっていた試合時間が、新ルール導入後は平均2時間半となり、30分も短縮しました。

MLB機構としては思惑どおり行ったのですが、一方で、思わぬ弊害が出てきています。

それは、ピッチャーの怪我です。

昨年、大谷翔平選手も肘の靱帯を損傷して手術をしましたが、他にも多数のピッチャーが怪我をしています。今シーズンも有名なピッチャーが故障していることで、ついに選手会として声を上げ始めました。

投げるペースが早くなったことで、明らかにピッチャーの肘や肩に負担がかかっていると。

MLB人気を向上させるために行なったルール変更ですが、選手を故障させることになれば本末転倒です。

ただ、今のところ科学的な証明はなく、ルールを戻すという話にはまでは至っていません。今シーズンも、もちろんピッチクロックは適用されます。

選手側からすれば、理不尽な新ルールですが、MLB全体のことを考えれば致し方なし、とも言えます。

だとすれば、ピッチャーは投球間隔が短い前提で、ピッチング内容を見直す必要があります。肘に負担のかかる球種は控えて、これまで以上に配球を考えて投げるとか。怪我をしない対策が必要となります。

ルールが変わらないのであれば、自分のやり方を変えるしかありません。そういう風に考えられる選手だけが生き残っていくでしょう。

 

世界のEV化の風潮

10年くらい前から、自動車業界では電気自動車(EV)がトレンドとなりました。今、どの自動車メーカーもEV開発へ力を入れています。

なぜ世界中でEV化が叫ばれているかというと、環境問題が大きな理由です。従来のガソリン車やディーゼル車の排気ガス(CO2)排出が、地球温暖化の原因になっているからです。

なので、これからは環境に優しい車しか認めないぞという風潮になり、CO2を排出しないEVが推進され、ガソリン車は無くしていこうという動きになったのです。

ただ、これは建前上そう言っているだけで、本当は政治的な思惑があるのです。

近年の自動車業界は日本車(主にトヨタ自動車)が世界をリードしてきました。日本の高い技術力で作られたエンジンは、世界のどのメーカーにも真似が出来ないほど高性能だからです。

そんな中、ドイツをはじめとするEU諸国が、ゲームチェンジを起こすためにEV化を推し進めてきたのです。環境をすごく重視するヨーロッパ圏で、ガソリンは「悪」、EVは「善」という印象付けを行いました。

政治的にもその印象付けを強く行い、世界全体にEV化の大きな流れを作り上げたのです。

一方、業界一位のトヨタ自動車は、CO2排出を抑えたハイブリッド車(プリウス)を推し進めていましたが、EV推進派からすれば、CO2排出はゼロでなければダメだと、ハイブリッド車を認めていません。

トヨタ自動車は、ガソリン車やハイブリッド車の成功を捨てきれず、EV開発に乗り遅れたと言われています。ただ、最近はEV開発に巨額の投資をしており、遅れを取り戻そうとしています。

このように、EV化待ったなしの自動車業界ですが、すべての車がEVになるというのも、これまた非現実的な話です。地方や発展途上国では充電ステーションが不足しており、寒冷地では充電が不十分で使い勝手の悪さもあります。そもそも、電力やバッテリー資源の限界があります。

なので、トヨタ自動車のように、EVにも対応するが、ハイブリッド車やガソリン車も従来通り提供するというスタンスが最適解だったりします。

政治的な思惑で、強引にゲームチェンジを仕掛けられましたが、そんな中でどう対応していくのか、これからのトヨタ自動車の動きに注目です。

 

まとめ

さて、話の規模が大きくなってしまいましたが、何が言いたいかというと、「理不尽」とは、あらゆる場面で遭遇するということです。

理不尽とは、大抵が「大きな力」です。そして、大きなものへは、なかなか抗えません。

だとすれば、理不尽と戦うのではなく、「理不尽の中で」どう戦うか、という風に考えた方が良さそうです。

「柔軟さ」と「したたかさ」を持ち、理不尽に対応していく方法を見つけ出せれば、勝ち筋が見えてきます。

ということで参考になれば幸いです。

それではまた。

 

 

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