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ヒューマンエラーは無い、あるのはシステムエラーだけ

 

こんにちは。冨田です。

仕事をしていると、必ずミスはあります。小さいミスから大きなミスまで、皆さんも少なからず経験があるのではないでしょうか。

その際、原因のほとんどが「ヒューマンエラー」ではないですか?まあ、人間がやることなのでミスはつきものです。完璧はありませんから。

でも、そのミスを「ヒューマンエラー」だからと片付けてしまうと、また同じミスは起こります。

そうではなくて、そもそもヒューマンエラーというのは無くて、あるのはすべて「システムエラー」だという前提で考えると、ミスが起きなくなる仕組みが作れます。

 

失敗を科学する

たとえば航空業界で、パイロットがミスをして大惨事を招くことがあります。滅多にないですが、滅多にないことだけに、当事者としては想定していないケースでミスを犯してしまいます。

今年の正月に起きた羽田空港の事故もしかりですが、原因を細かく見てみると、属人的なミスが起きています。つまりヒューマンエラーです。

しかしながら、もっともっと細かく分析してみると、やはりシステムにエラーがあることに気づきます。最終的には人間の判断になるのですが、そうさせてしまうシステムになっていることの方が問題です。

医療の現場もそうです。

手術室はクローズドな空間なので、医師や看護師以外は立ち入ることができません。そんな中、どうしても一定の確率で医療事故は起きてしまいます。

手術中に想定外のことが起き、パニックになり、瞬時の判断をミスってしまうなんてことがあります。

命をかけて一生懸命にやっているのに、人はミスをします。そんなときも、ヒューマンエラーで済ますのではなく、ミスが起きてしまうシステムの方を見直す必要があります。

なお、航空業界では事故が起きれば必ず第三者組織が入り、原因を究明することが義務付けられています。そして、原因と対策については航空業界全体で共有することになっています。

一方、医療業界は事故が起きても当事者内で処理されるので、業界内で共有されるなんてことはありません。事故の原因と再発防止はいわば闇の中です。

航空業界でも医療業界でも、人命にかかわる部分では共通しているので、本来であればミスや原因はオープンにして再発防止策を共有するべきだとは思うのですが。

 

「人はミスをする」が前提

ここで大事なことは、「人はミスをする」という前提のもとに、システムを設計する必要があるということです。

つまり、ミスを「個人の問題」として処理するのではなく、システム全体の問題として考えることが重要だということです。

失敗そのものは貴重な学びの機会です。失敗が起きた後に、その原因を徹底的に調査し、システム全体にどのような改善が必要かを考えます。

チェックリストはあったのか、ダブルチェックは機能していたかなど。それらをしないと次の工程に進めないなど、仕組化をすることです。

とくに航空業界や医療分野など、失敗が許されない環境では、常に人間のミスを前提にしたシステム設計が求められています。

あと、ミスが起きた際にやってはいけないのが、犯人捜しです。ミスをした個人を特定して反省させるのではなく、同じミスを繰り返さないようシステムを修正することにフォーカスします。

 

まとめ

仕事には必ずミスは付きものです。そのミスの原因を「ヒューマンエラー」で片付けるのではなく、「システム」を見直す方が建設的です。

そのために、人間の特性を理解することも大事です。気分や感情にムラがあり安定感に欠けていたり、時には経験の長さが邪魔になることもあります。

繰り返しになりますが、「人はミスをする」を前提にシステムを設計することが重要だということです。

それではまた。

 

 

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