BLOG

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 冨田 展正
  4. 所有から共有、そして所有へ

所有から共有、そして所有へ

 

こんにちは。冨田です。

今年は戦後78年です。戦後のベビーブームに生まれた団塊世代の人たちは、もうすっかりおじいちゃんおばあちゃんの年代です。

彼ら彼女らの幼少期には、戦後の焼け野原状態で何も無い時代でした。そこから高度成長期を経て、今では当たり前にある生活家電を一つ一つ手にしていきました。

 

三種の神器

テレビ、洗濯機、冷蔵庫は「三種の神器」と呼ばれ、当時の生活をガラリと変えた、まさに「神」製品でした。

みんなこれらの電化製品を買うために一生懸命に働きました。日本の高度成長期にも重なって、目に見えて生活が豊かになっていった時代です。


そして我々の世代が生まれてくる頃には、どこの家庭にも三種の神器は揃っており、すでに最低限の生活は確保されていました。

となれば、物欲はどんどんエスカレートしていき、より良い物、より性能の高い物が欲しくなります。バブル期には、日本の国土、つまり土地にまで所有欲が及びました。

そしてバブルがはじけます。

 

無いものは無い時代

そもそも日本国憲法が定めている「最低限度の生活」は出来ているわけなので、強欲を出して失敗するくらいなら、そんなガツガツ頑張らずに「平穏に暮らした方が良くね」という風潮に変わります。

蛇口をひねれば安心して飲める水が出てくる。トイレは水洗で清潔だし、暑い夏も寒い冬もエアコン一台あれば快適に過ごせる。そして食べ物はスーパーで安く手に入るし、生活雑貨も100均で安く調達できる。

ほとんどの人がこのような最低限度の生活は送れています。最低限必要なものは近所で調達できる、いわば「無いものは無い」時代です。

 

シェアエコがクール

車に対する価値観が分かりやすいです。

スーパーカーが流行った時代には、良い車に乗りたいという欲望が(特に男性の)強いモチベーションになっていました。とにかくカッコいい車に乗ってドヤりたい。

ミニバンも流行りましたね。多くの人が乗れて多くの荷物が積めて、キャンプやBBQに行くみたいなアクティビティ体験が人気を集めました。

車は「愛車」と呼ばれるなど、自己所有感が強い工業製品です。


ですが今では、車を自分で「所有」するのではなく、同じ車をいろんな人で「共有」しましょうという時代です。

車だけでなく、駐車場スペース、自転車、家の空いている部屋、洋服、傘など、あらゆるモノのシェアサービスがあります。

このような共有サービスを総称して「シェアリングエコノミー」といいます。 

所有するよりも圧倒的にコスパがよく、とりわけ今の若者の中では「シェアエコの方がクールじゃね」という風潮があります。

 

再び所有欲へ

モノは「所有」するのではなく「共有」しよう。そんな「シェアリングエコノミー」は市民権を得て、割と広く一般的に利用されるようになりました。

ですが、そんな時代だからこそ、再び「所有欲」が湧いてきます。

その代表格が、最近流行りの「NFT(ノン・ファンジブル・トークン)」というものです。

これは、デジタルデアート(画像)に所有者をつけ、それを証明するものです。ブロックチェーンの技術により改ざんは一切できないし、誰が所有しているのか誰の目から見ても明らかなのです。

NFTの説明は難しいのですが、たとえば有名な「絵画」は世界中で高値で取り引きされていますが、これは「リアルな物体」があるものです。ですが、リアルな物体があるからこそ盗難や損傷のリスクもあります。

ですが、これがデジタルアートであれば、それらのリスクはありません。これが「NFT」です。

いま「NFT」が注目されているのは、このデジタルアートに資産価値がつくと思っている人たちが、投機目的で購入しているからです。以前の仮想通貨のようなノリですね。

 

まとめ

リアルな物体ではないけれど、価値がある(と思っている)ものにはお金が集まります。その一つが「NFT」というわけです。

あらゆるモノが「共有」されて使われるエコな時代ではあるものの、人間の「所有欲」というのは廃れません。

おそらく、人間の脳内に埋め込まれた潜在的な「本能」なのだと思います。

ということで、時代は「所有」から「共有」、そして再び「所有」へ移り変わるというお話をさせていただきました。

それではまた。

 

 

********************************************

プロスキャリアでは工場内での製造のお仕事からピッキング・軽作業など多数ご用意しております。 高収入のお仕事が多く、正社員登用実績も多数あります。神奈川・東京で仕事をお探しの方はぜひお問い合わせください!  

お仕事情報「ジョブ&キャリア」

コーポレートサイト https://proscareer.co.jp/

Facebook   Twitter   Instagram   YouTube   TikTok   note

********************************************

関連記事